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みえないものを、みる視点。

CoDesign

デザイン態度論2018

2/17(土)に、昨年度に引き続き、「デザイン態度論」(産業技術大学院大学履修証明プログラム人間中心デザイン:発展的知識編)を担当してきた。10:40〜18:00の4コマ連続という長丁場である。 最近少しづつ関心を持つ人が増えているような気もする、この「…

表紙デザイン決定!

Motion Galleryのアップデートに書いたのを転載したものです。 ____________ 来週の入稿に向けて、ブックデザインが急ピッチで進んでいます。特色をアクセントに使った表紙のビジュアルは、渡辺先生が亡くなられた6月の星空と星座がモチーフにな…

「FIELD MUSEUM2017:親子で遊べるカガクおもちゃのデザイン展」を開催します

担当している2年生のデザイン演習「FILED MUSEUM」の成果発表会の準備を進めている。本年度のテーマは「カガクおもちゃ」。サイエンスの5つの領域(電磁気・光と音・動植物・力と運動・環境)について、遊ぶ楽しさから学びのきっかけをつくるおもちゃをチー…

デザインすることはGiveすること:Xデザイン学校アドバンスコース講演より

11/9(木),DMM make AKIBAを拠点に行われているXデザイン学校アドバンスコースで講演してきた. 聴講者は社会人向けのアドバンスコースの受講生ということで,主宰の浅野先生,山崎先生からはまだ一般的ではない領域を「探求する」ための議論点や考える手…

トライ&エラーから見出す体験

10/22(日)は,ここ半年ほど進めてきたサイエンスミュージアムでの研究室ワークショップ「ヒコーキが飛べる理由を試して考えてみよう」を実施.研究室の4年生,F君の卒業研究でもある.CoDesignは相互の信頼関係づくりから,ということで彼は毎週ミュージア…

日本デザイン学会当事者デザインセッション資料

10月13日に函館で開催された,2017年度日本デザイン学会秋季大会 企画テーマ討論会「共創・当事者デザイン」で指定討論者として参加してきました.上平のスライドと配付資料を公開しておきます. 共創はいつ,どこで起こる? from Takahito Kamihira 配付資…

8歳児といっしょにデザインする

後期演習が始まって3週目.今年も2年生のCD演習で小学生とのCoDesignプロジェクトに取り組んでいる.今年は校長先生の助言でパートナーがこれまでの6年生から2年生に変更となって,なんと8歳児とコラボ!現在,学生達はいろいろリサーチしながらインプット…

日本デザイン学会でグッドプレゼンテーション賞

7/1,2に拓殖大学で行われた第64回春期研究発表大会で「デザイン実験の場を構想するためのダイアログゲームの試作」というテーマでパネル発表してきた。 発表内容は、欧州や北米で盛んなリビングラボの視点を取り入れて、専門家と参加者がゲーム的に楽しく対…

参加型デザインの明日 in GKデザイングループ

7月7日、GKデザイングループにて開催された「参加型デザインの明日」というイベントで鼎談してきた。 GKデザインといえば戦後日本のプロダクトデザインを牽引してきたデザイナー集団であり、今も日本を代表するデザインコンサルティング企業である。そんな正…

民主主義とデザインのためのプラットフォームが誕生

5月末に,世界中で行われている民主主義とデザインのための活動を一元化するプラットフォーム「Stand Up for democracy」がオープンした. 発起人はEzio Manzini(ミラノ工科大名誉教授)と,Victor Margolin(シカゴ大イリノイ校のデザイン史の教授)の二人…

「公共のデザイン」についての重要な論文が公開

5月9日, クリスチャン・ベーソン(デンマークデザインセンターCEO)がコペンハーゲンビジネススクールに博士論文を提出して博士号を授与されたとのこと, Ready to go! pic.twitter.com/3OrB7OmSiO — Christian Bason (@christianbason) 2017年5月9日 クリス…

視点万華鏡:対話における質問を考える機会

4月上旬,2年生のガイダンス後に,初回までの事前課題としてちょっとしたアイデアを試してみた.自分たちの対話の場で使う質問を考えてもらうというもの.Question Cardsってのは海外では割と普及していていろんなキットになっているが,日本ではあまり見な…

手探りの中で交錯しあう経験

先日、グラグリッド社で即興劇のワークショップ実験が行われた。 経緯はこちら。Lab|glagrid :サービスデザインのプロトタイプツールとしての即興劇「フォーラムシアター」 尾形さんの記事にあるようにサービスデザインの方法として「即興コメディ」×「フォ…

Xデザイン学校での講演:CoDesignApproachの今日的意味

2/18(土)、社会人向けデザインスクール、Xデザイン学校 @Yahoo!本社において、本年度担当しているパートのレクチャーをしてきた。山崎先生、浅野先生からのオーダーは、なんと「おまかせ」(!)。それを知った時の僕の気分はたとえて言うなら、ベテラン…

〈読書メモ〉多層的な参加の構造

「ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門」フィルムアート社(2015)より。 原点の題名は、Education for Socially Engaged Art: A Materials and Techniques handbook (2011) 著者の多くの実践経験を元に、ソーシャリー・エンゲイジド・アートの光と影を…

大学生と小学生がいっしょにデザインする試み

12/19(月)、後期でいちばん力を入れていた2年生のコンテンツデザイン演習で近隣の小学校へ。午前中をまるまる頂いて小学6年生の全4クラスに学生達がワークショップを実施した。 この演習はもう10年間小学校と提携して実施しているもので、同僚のK先生と一…

「光る!TAROをつくろう」住民参加型アートプロジェクトとしてのイルミネーションのお手伝いをしました

春から企画をお手伝いしてきた岡本太郎美術館のプロジェクト、「光る!TAROをつくろう」のイルミネーションが1月9日まで美術館入り口付近(川崎市多摩区)で開催中です。僕らがこのプロジェクトに関わった経緯は下のエントリの通り。 kmhr.hatenablog.com 上…

近所で発見した参加型デザイン事例

先日、下の子がお気に入りの近所の小さな公園に行った。昨年の10月に作られたばかりの新しい公園である。 適当に遊ばせてベンチに座っていたら、おや、ベンチの背板にメッセージプレートが埋め込まれているのを発見。このベンチは寄付されたもので、どうやら…

地域資源としての岡本太郎

11/19(土)には、KS(川崎・専修)ソーシャルビジネスアカデミーで講義とワークショップを担当した。これは川崎市×専修大学による社会起業家向けの連携事業であり、専修大学大学院経済学研究科の社会人大学院特別教育プログラムとして運営されている。その中…

【前編】ノンデザイナーは、いかにデザインに関わっていくか?

ちょっと間が開いたが、ブログ読者からのお問い合わせに答えてみよう、の第2弾。質問者の方は大学では文系の学問を学んでいたそうで、社会人になってしばらく経ってからデザインを学びたいと考えておられるそう。そこで頂いた質問は、「いわゆる"デザイン"…

がん患者と未来の化学治療をCoDesignする試み

3月3日午後。王立デザインスコーレのCoDesign専攻の研究室公開を見に行ってきた。昨年のコソボの若者達とのプロジェクトも凄かったが、今年も凄い。今年のプロジェクトは、がん患者、そして医者達とコラボして未来の化学療法の姿をデザインするという挑戦…

大陸を繋いだプロジェクト

2月23日(火)、arki_labのオフィスでミーティング。 デンマーク、オーストラリア、日本を繋いだプロジェクトの構想についてディスカッションする。予算とれるかの問題も大きいし、実現するかは未だ未知数だが、いっしょにやろうよ、と言ってもらえるのはあ…

プロトタイプをテストする

エグモントホイスコーレンの学生さんたちに協力してもらって,現在制作中のツールキットのテストしてみた.エグモントは障害者のみなさんと健常者のみなさんが24時間生活しており,リアルな生活の状況から新しい発見をする,ことを可能にする場としてかなり…

こどものドローイングからリアルな建築へ

www.dezeen.com デザイン&建築関係のメディアdezeenで,数日前の記事が面白かった.コペンハーゲンの建築事務所のCOBEがこどものドローイングをもとに幼稚園を設計したという話. "We have worked to create a simple expression, as a caricature of how a…

CoDesignとは,厄介なもの

同じ研究グループのSigneの博士論文のプレゼンが行われたので聞きに行ってきた.日本ではこういうイベントは公聴会だけど,欧米ではPhD Defenceと呼ばれる. 彼女の博士論文は「Managing resistance and negotiating co-design: Reflections on troublesome …

官と民の近さ

コペンハーゲン中央駅からすこし南に歩いた地区に,昨年11月にSPACE10というクリエイティブスペースができた.IKEAの作った街の中のラボである. www.space10.io wired.jp 12月の後半にちょっと様子を見に行ってみた.1Fはギャラリーを中心としたスペースに…

"参加"することはいかに実践されるのか?

同僚の安岡さんと書いた論文がServdes2016というサービスデザインの国際会議にアクセプトされた.春の頃に二人でしていた議論で,参加型デザインって今では本場を離れてだいぶ広がっているけれども,実際のところデザインプロセスのどこにどんなかたちで参加…

人々はデザインにいかに関われるのか?

前回の続き. ここ数年,人々はデザインすること,されることに対していかに関わっていけるのか?僕はずっとそれを考えている.考え続けてデンマークまでやってきてしまった. まずはじめに,「人々」とは通常"作り手"ではなく"使い手"の人々を指すことが多…

参加型デザインという言葉について

いつも大学や調査先で議論したり悶々と考えたりしているわりは参加型デザインについてはまとめるのがヘビーすぎて,ここではほとんど書いてないが,たまには書いておきたい. さて,参加型デザインを簡単に解説すれば,デザイナーだけでデザインするのではな…

DTU Sky lab:学際から新しいビジネスを生む場所

1月21日(木),DTU(デンマーク工科大)の知り合いの研究者のところにちょっとミーティングに行く機会があったので,ついでにSkyLabを見学してきた.ここはイノベーションを起こすことを目的としてデンマーク工科大の中に作られた起業支援の施設で,専用の…