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みえないものを、みる視点。

DTU Sky lab:学際から新しいビジネスを生む場所

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1月21日(木),DTU(デンマーク工科大)の知り合いの研究者のところにちょっとミーティングに行く機会があったので,ついでにSkyLabを見学してきた.ここはイノベーションを起こすことを目的としてデンマーク工科大の中に作られた起業支援の施設で,専用の建物として建てられている.それにしてもDTUに来るたびに思うが,広大な敷地に建物が点在している雰囲気が筑波大に似ている.工学系の大学は郊外にあるというのはどの国も同じなようでw

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入り口はいってすぐのフロアには「この場所は君のもの!」と.歓迎のサイン.DTUの学生ならだれでも利用できるそうだ.

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中には,Fab関連の施設が一通り入っている.写真は木工の工房.さすがに工科大だけあって設備は充実している.

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セミナールーム.普段は開放しており,みんな活発に議論したり作業したりしている.

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階段あがって吹き抜けを見渡す.いろんな機能を持つ各部屋を空中でつなぐかのようなミーティングルームが,"Skylab"の名前にふさわしい.

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一角にはオフィスがあって施設の運営を行っている.スタッフはそれほど多くはないが(写真で判断すると7名?),専属で働いているようだ.

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ここでは起業の相談もできるそうだが,なにより学生向けの助成金プログラム(webで見ただけでも,スポンサーやEU関連のものなど5つ)が準備されていることが羨ましい.DTUは工科大だけれども,ちゃんとデザイン&イノベーション学科があって専門の研究者も所属してるので,このラボもバランスよく人間中心の視点を取り入れることができそうだ.

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一角にはビジネス書を積み上げてあったが,学生たちがいつも見る壁面をつかって知識共有もしていることは自分としても参考になった.こういった大きな図を掲示しておくことは自分たちの活動の見取図になるだろう.

 

アカデミックな組織はどこも専門分化してしまっているが,相互に越境できる環境とカルチャーを育成することで新しいアイデアを生もうとする努力は世界中で活発に行われている.そのためにこんな立派な専用の建物を建てることはなかなか出来ることではないが,自分たちのコンフォートゾーンから出て,他の分野と対話していくための場はたとえ小さくても学内のどこかにはつくっていけるはずだ.言い訳しないでできることから始める意識はもっていなきゃな.と思う.

 

http://www.skylab.dtu.dk/