Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

CoDesign

瞬間の"ひらめき"と,続ける"根気"と.

一つ前の記事の続き.STPLNの中で展開されているåterSKAPA Projectを主導されている方が,このプロダクトを前にして解説してくれた.子供向けのキャンディボックスを見て,「こんな風に,眺めることや選ぶことを楽しめるような箱をつくりたい」と素材バンク…

STPLN:ソーシャルイノベーションのためのメイカースペースin Malmö

1月18日(月),スウェーデンのMalmoにあるメイカースペース,STPLNを訪問した.ここは市民を巻き込んだリビングラボの活動も行っている.外観はゆるやかなスロープ状の変わった建物だが,倉庫だった建物を再利用しているらしい.malmoは半世紀前は造船など…

デンマークにおける公共スペースのデザインプロセスのモデルプログラムの整備がすごい

Modelprogram for fremtidens velfærdsinstitutioner ネットで調べものをしているときにこの取り組みを知った.デンマークにおける公共スペースのデザインプロセスのモデルプログラムがオンラインで整備されている.どこがイニシアチブをとっているかは不明…

継続的な信頼関係をつくること

1月12日(月)午後.あいかわらず天気悪い日が続くが,Give&Takeのリビングラボのお手伝いでフレゼリクスベアにある老人ホームへ行く.デンマークの老人ホームには初めて訪問したが,立派な建物だ.こういうところまで洗練されているとは思わなかった. お年…

"フォーカスグループなんかしない"

タイガーラボの所長のフェデリコ氏へのアポが取れたので,さっそく会いに行ってきた.彼に「デンマークで一体何を研究しているんだ?それにも興味がある」とメールで言われたので,ここぞとばかりに資料つくってプレゼンしてみた.ここ数日の突貫工事だった…

【後編】デザインのために“問いかけつづける”こと:SanseSlottetデザイン幼稚園訪問記

【前編】から3ヶ月ほど空いてしまったが,デザイン幼稚園の見学記の続き.前編で紹介したように,この幼稚園は大変興味深い取り組みを行っており,まずは引き続き取り組みや施設を紹介したい. 既に紹介した施設の他にもさまざまなアトリエが用意されており…

TIGERのラボができたらしい

ロンドンに留学中のT君がコペンハーゲンに来たので,ビアバーに連れて行こうとしていたところ,その近くにあったTIGER(日本ではフライイングコペンハーゲンタイガー)のカフェがいつの間にかラボに変わっているのに気が付いた.ちょっと前までSpilBarという…

ヘルスケアのリビングラボを見学する

12月2日.安岡さんと一緒にオーデンセにある某研究開発施設を訪問.ここは数年後,大型病院の建設が予定されており,最先端の医療機器や医療の取り組みが導入される準備中ということで,活発に開発が行われており,その方法としてリビングラボを活用している…

ベルリンのオープンイノベーションスペース

12月8日(火),この日はベルリンにある某社を訪問する予定だったが諸事情により延期.ということで代わりに,ベルリンで元気があるらしいオープンイノベーションスペースを訪問.わりと市街地に近いところにあるんだが,うむ・・・この渾沌とした雰囲気は実…

視覚障害者をデザインパートナーにする:Blindes Arbejde訪問

11月19日(木),友人のRosaが招待してくれて,視覚障害者のみなさんの工房を見学してきた.9月末にKolding Design Schoolで開催されたカンファレンスの際に彼女が講演してて,取り組みがとても興味深かったので挨拶したのがきっかけである. Rosaは視覚障…

クリエイターの集合地,SECTIE Cを見に行く

TRADERSで友達になったアイントフォーヘン・アートアカデミーの研究者から教えてもらって,SECTIE Cというクリエイティブスペースを見に行ってきた.濃い情報はその場に詳しい現地人から得るに限る.「土曜だから開いているかどうかもわからないけど」と聞い…

街の中の実験室:DE ANDERE MARKET

TRADERSプロジェクトに参加している最中に,Genkの街の中にあるDE ANDERE MARKETを何度か利用した.街の中でデザイン&アートプロジェクトで人々を巻き込む拠点となる場所であり,いろんな実験をするリビングラボである.市がお金をだして,2年間限定で開か…

TRADERS Autumn Schoolに参加してきた

11/9-13にベルギーのGenkという小さな街で開催されたTRADERS Autumn School: on the role of Participatory Art and Design in the reconfiguration of work (in Genk)に参加してきた.とても濃い5日間の経験をしたので簡単にまとめておきたい. TRADERS Pr…

認知症の人々と共につくるデザイン

日本から高齢者のコミュニティの調査に来られた研究者と飲んでいる時に,ふとRitaのことを思い出した.元気にしているかな.彼女はグラフィックデザイナーで,高齢者の認知症の人々を対象に,コミュニケーションデザインは如何なる可能性を持つのか,という…

"もし,君が近所のあそび場をデザインするとしたら,洗濯機を忘れないように"

ヴィクター・パパネックの言葉.「もし,君が近所のあそび場をデザインするとしたら,洗濯機を忘れないように」 先日.ドイツにて田嶋さんが教えてくれた事例.完璧な遊び場をつくったが失敗した.でもちょっとした工夫をすることで親子が自然に集まるように…

クリエイティビティを生む多層的な仕組み:エグモントホイスコーレン訪問

10月22日(木)。エグモントホイスコーレンを訪問してきた。ホイスコーレンとはデンマーク独自の教育制度で、年齢制限をクリアすればだれでも学びにいくことができる学校である。比較的短期間でも在籍できるので、デンマークの人々は自分の可能性をさぐるた…

人々が議論を楽しめるような仕組みを作ること:スイスで見た二つの展示

バーゼルの歴史博物館に立ち寄った際、「Point de swiss」というとても興味深い展示をやっていた。パブリックスペースとインターネットで収集したデータをベースにした統計のアートプロジェクトである。国民にプレイフルなサーベイ方法で根掘り葉掘りいろん…

【前編】デザインはプロセス?:SanseSlottetデザイン幼稚園訪問記

9月30日(水)、存在を知ってからというもの、ずっと行ってみたかったコリング市のデザイン幼稚園を見学してきた。コリング市の中心部からさらにバスに20分ほど揺られて到着。結構な郊外に忽然とモダンな建築が建っている。代表のMarianneが応対してくれた。…

【LOUISIANA #4】次世代の創造力のためにできること:ルイジアナ美術館での展示会から

10月8日、これまで数回レポートしてきた、arki_labとルイジアナ美術館のコラボレーションプロジェクトの展示初日ということで、美術館へ。ここは大変景観が素晴らしいところだが、この日は生憎の雨模様でちょっと残念だ。 美術館に併設されているホールに、…

【LOUISIANA #3】こどもたちは、自己満足でないものづくりはできるのか?

9月28日(月)の早朝。またもルイジアナ美術館近くにある学校へ。この学校は、広くて緑の多い遊び場に、教室は全部1階だけでつながっている。なんという贅沢な土地の作り。「ビレッジ型のホテルみたいだよね」と先生も笑っていた。 というわけで、今日はArk…

【LOUISIANA #2】人々の発想をあつめるプラットフォームと、その先。

ちょっと時間経ってしまった。9/16(水)は、ルイジアナプロジェクトの第二回。(第一回の様子) 早朝からルイジアナ美術館近くの、とある学校に向かう。こちらの学校は朝8時から授業があるそうで、午前中ぶち抜きで全部ワークショップに使うという。子ども…

街の中に仕掛けられた子供達の提案装置:Park(ing)Day

9月18日(金)の午後、Arki_labのみなさんがオフィス前でちょっとしたイベントをやるということを聞いて、仕事場を抜けてお邪魔してきた。彼らのイベントは、"Parkday"(世界公園の日)という記念日をひねり、"Park(ing)day"(駐車場の日)と変える。事務所前…

【LOUISIANA #1】好奇心は育てるもの:建築&都市デザインのワークショップ

友人のArki_labのみなさんがルイジアナ現代美術館からハウスアーティストとして任命され、プロジェクトを企画しているとのこと。デモクラティックなアプローチを得意とする彼ららしく、地域の具体的な問題解決に取り組みながらも、地元の4つの学校と連携し…

街全体でデザインのエコシステムをつくる:南デンマーク大学とコリング市再訪

24日(月)、コリングにある南デンマーク大学のコリングキャンパスを訪問。ここで准教授をしている友人のRobbが案内してくれた。先日訪問したデザインスクール・コリング(過去記事はこちら)のすぐ隣で、お互いに刺激し合っているらしい。キャンパスは外観…

手間暇かけることでうまれる価値:スウェーデン・ルンド大学の「TOMORROW COLLECTIVE」展より

8月8日(土)、スウェーデンのmalmoに家族で遊びに行った。malmoはスウェーデン南端の街で、コペンハーゲン中央駅から電車で30分。隣国と言うより隣街感覚である。偶然立ち寄ったギャラリーで、ルンド大学のプロダクトデザイン専攻修士課程の学生達の発表会…

コソボの若者達がデザインで自国を変えていく可能性を見た:王立デザインスクール卒展から

8月5日(木)、近くにあるデンマーク王立デザインスクールの卒展を見に行く。海軍の施設をリノベーションした重厚なキャンパスの一角にあるギャラリー。 しばらく展示しっぱなしのようで、夏休み明け直後ということもあり、ほとんどお客さんもいない。 ここ…

子供と一緒にデザインする方法

ここのところ、デモクラティック(民主的)アプローチのデザイン事例をジャンル問わず集めている。これはNørrebro地区にあるGuldberg skoleの校舎。3階から伸びている滑り台は、学校帰りに階段を駆け下りずとも"ヒュ〜とワープして一気に下校することができ…

スーパーキレン:多民族が共生する街を表現するパブリックスペース

面白い公園があるよ、と同僚から教えてもらったので、早速土曜日(7/11)に家族で行ってみた。Nørrebro地区にある、SuperKilenという名前の上下に1キロ近い細長い公園である。現地にたどりついたら眼が回りそうな奇抜な光景が広がっており、思わず吃驚した…

デザインスクール・コリングの卒展を見た(後編)

前編「デザインスクール・コリングを訪問した」の続き。 19日(金)。須永先生達は早朝にオーフスに出発し、僕は学校見学の続きのあとに、市の中心部にあるコリング博物館「KoldingHus」に行ってきた。ここで卒展の展示をしているのだ。 この建築は、外観だ…

【Give&Take】地元のお年寄りを集めたワークショップ

6月16日(火)は、Give&TakeワークショップのPart2。先週はソーシャルワーカーで、今週は実際のデンマークのお年寄りを集めたワークショップ。先週とは対象者の客層が異なるので、あたりまえながら会場の雰囲気も全く違う。 小さな3人ぐらいのグループにな…