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みえないものを、みる視点。

2015-01-01から1年間の記事一覧

視覚障害者をデザインパートナーにする:Blindes Arbejde訪問

11月19日(木),友人のRosaが招待してくれて,視覚障害者のみなさんの工房を見学してきた.9月末にKolding Design Schoolで開催されたカンファレンスの際に彼女が講演してて,取り組みがとても興味深かったので挨拶したのがきっかけである. Rosaは視覚障…

ビジネススクールのデザインの授業に潜ってきた

11月18日(水).昼にCBSに向かう.前日にベルギーから帰ってきてとても疲れていたが,友人のLianaの担当しているウェブインタラクションデザインという授業のプレゼンがあるというので,ゲストとして聞きに行ってきた.美大以外でやるデザインの授業は自分…

なぜベルギーのビールはかくも美味いのか

ベルギーといえばビールだが,街のあちこちにあるショップではその場で飲めたりもする.このラベルの豊富さ!この多様な種類から選ぶのを楽しむのがベルギー流らしい. なぜベルギービールはここまで美味しく,そして多様なのか?いくつかの理由があるそうだ…

ベルギーで見た風景

11月15日は家族がやってきていっしょにベルギーを堪能した.ベルギーと言えばチョコレートやワッフルなどのスイーツが有名だが,本当に期待を裏切らない. アントワープ大聖堂にて. フランダースの犬で有名なルーベンスの「キリストの降架」.すばらしかっ…

アイントフォーヘン(オランダ)のデザイン機関

11月14日(土).TRADERSのみなさんとは早めに別れて移動開始.オランダのマーストリヒトへ宿泊し,翌朝アイントフォーヘンという小さな街に向かう.本当はアムステルダムに行きたかったが,遠かったので近くて小さい街を優先することにする.小さくて元気な街…

クリエイターの集合地,SECTIE Cを見に行く

TRADERSで友達になったアイントフォーヘン・アートアカデミーの研究者から教えてもらって,SECTIE Cというクリエイティブスペースを見に行ってきた.濃い情報はその場に詳しい現地人から得るに限る.「土曜だから開いているかどうかもわからないけど」と聞い…

オランダで見た風景

マーストリヒトから電車に乗ってアイントフォーヘンへ. 地下にあるトイレ入り口.これでもかとトイレの写真でナビ. 図書館内にあるカフェ.すみずみまでこだわりがすごい. マートリヒストにある教会をリノベーションした本屋,Selexyz Dominicanen.「世…

街の中の実験室:DE ANDERE MARKET

TRADERSプロジェクトに参加している最中に,Genkの街の中にあるDE ANDERE MARKETを何度か利用した.街の中でデザイン&アートプロジェクトで人々を巻き込む拠点となる場所であり,いろんな実験をするリビングラボである.市がお金をだして,2年間限定で開か…

LUCAスクール・オブ・アーツに入ってみた

TRADERS Projectの拠点のひとつでもあったLUCA School of ArtsのC-mineキャンパス.ここはデザイン系の学科が入っているそうだ.入学したわけではなくて文字通り少し見学しただけ. C-mineというのは鉱山の跡地を利用した複合文化施設らしい,大学だけでなく…

TRADERS Autumn Schoolに参加してきた

11/9-13にベルギーのGenkという小さな街で開催されたTRADERS Autumn School: on the role of Participatory Art and Design in the reconfiguration of work (in Genk)に参加してきた.とても濃い5日間の経験をしたので簡単にまとめておきたい. TRADERS Pr…

ミュージシャンとこどもたちのジャムセッション

11月8日(日),近くの音楽学校でワークショップがあったので参加してみた.二人のミュージシャンは,こどもたちが適当に鳴らす音を拾いながらリズムをつくっていき,それにあわせて子ども達のメロディもどんどん変わっていく.なんとなくアンサンブルを奏で始…

マナーをいかにして周知するか

先日,自分たちのオフィスのコーヒーマシンが壊れていたので,下のフロアまでコーヒーをもらいに行ってきた.ガガガ...と挽き立てのコーヒーができあがるのを待っている間に,食洗機の前にはってあったFAQの貼り紙が目に留まった.とても面白かったのでメ…

幼稚園にて,てるてる坊主をみた

火曜日のこと.久しぶりに子どもたちを送りに保育園にいったらハロウィンの時の演出が残っていた.デンマークでてるてる坊主をみるとは!でもこれは子ども達がつくったお化けである.てるてる坊主は中国ルーツだそうだけど,このフォルムは日本でうまれたも…

認知症の人々と共につくるデザイン

日本から高齢者のコミュニティの調査に来られた研究者と飲んでいる時に,ふとRitaのことを思い出した.元気にしているかな.彼女はグラフィックデザイナーで,高齢者の認知症の人々を対象に,コミュニケーションデザインは如何なる可能性を持つのか,という…

"もし,君が近所のあそび場をデザインするとしたら,洗濯機を忘れないように"

ヴィクター・パパネックの言葉.「もし,君が近所のあそび場をデザインするとしたら,洗濯機を忘れないように」 先日.ドイツにて田嶋さんが教えてくれた事例.完璧な遊び場をつくったが失敗した.でもちょっとした工夫をすることで親子が自然に集まるように…

長い長い交渉

チボリ公園がハロウィン限定オープン.年間パスポートが威力を発揮してタダで楽しむことができた.チボリ公園は夏が終わってすぐ営業おわって,なんだか「適当な営業だなぁ〜」と思っていたのだが,なんとチボリの皆さんは営業しないでこの特設ディスプレイ…

もう一つの視点から出来事を読む

スイスに行ったときに知った話が印象深かったのでメモ.ルツェルンという街にあるライオンのモニュメントは.フランス革命の際にルイ16世やマリーアントワネットなどの王族を守るために,命を落とした大勢のスイス傭兵達をモチーフにしているという.フラン…

国立美術館の子供向け造形ワークショップ

デンマーク人のパパ友から教えてもらった国立美術館の子供向けワークショップに参加してきた.粘土と羽や木材などで造形するというもの.内容はともかく,この開放的な空間の使い方が面白い. こちらは専用の子供向けアトリエ(45KR=800円ぐらい).時間的都…

除外されがちな人々と対話する機会

コペンハーゲン中央駅から南に降りたところにあるCafé EXITに行ってみた.ここは元受刑者の社会復帰の支援をしている団体が運営しているところで,不定期に元受刑者たちによるイベントもしている.刑を終えて出てきた受刑者は,当初は仕事はもちろん,社会的…

持ち運べるラボ

10月30日(金)、たまたまクリスチャンボー城の前を通りがかったら、突然、FABLAB RUCのコンテナが置かれているのを発見した。RUCというのはコペンハーゲンの近くにある総合大学のロスキレ大学のことで,そこで運営しているfabLabのようだ。なんとコンテナご…

日本のデザインがデンマークに与えた影響:Learning from JAPAN展より

現在、デンマークデザインミュージアムではLearning from JAPAN展-デンマークのデザインが日本文化から学んだこと-を開催中。友好150周年ということで、2015年10月8日〜2017年12月31日と2年間の長い間展示するようだ。 デザインミュージアムはオフィスからの…

時間というフォーマット

日曜日に、夏時間から冬時間に切り替わった。初めての経験でどこに影響がでるのかよく分からなかったが、googleカレンダーの予定も自動的に変更されて、スケジュールに関してはほとんど意識することはなかったと言える。ある友人が「日曜日に一時間余分に寝…

クリエイティビティを生む多層的な仕組み:エグモントホイスコーレン訪問

10月22日(木)。エグモントホイスコーレンを訪問してきた。ホイスコーレンとはデンマーク独自の教育制度で、年齢制限をクリアすればだれでも学びにいくことができる学校である。比較的短期間でも在籍できるので、デンマークの人々は自分の可能性をさぐるた…

バーゼルで見た風景

駅前の甘栗屋(甘栗屋の屋台は本当に多い) クララ通り 市街地のよくわからない傘のディスプレイ 美術館通り(数々の美術館・博物館はかなり集中しており観光にはとても便利) バーゼルエキシビションセンター 夜のエキシビションセンター。バーゼルは奇妙な…

チューリヒで見た風景

チューリヒ中央駅。有名なスイス鉄道時計があちこちに。 チューリヒ中央駅駅舎 バーンホーフ通り バーンホーフ通り(マックス・ビルのパビリオンスカルプチャーの広場周辺より) リンデンホフ(菩提樹)の丘。菩提樹がちょうど葉を落としたところ。 リンデン…

不屈のデザイン運動体の輝きを見た:ウルム造形大学アーカイブより

10月19日(土)、フライブルグからウルムに移動した。この街は世界最大の大聖堂で有名だけれど、今回の旅の最大の目的地はこの古ぼけた校舎。デザインを学んだ者なら知らない人はいないHfG、通称 "ウルム造形大学"の跡地である。ちょっと前まではウルム大学…

外からの視点で日本の情報をデザインする:フライブルグ・フォルマーデザイン訪問

10月16日 (金)、スイスのバーゼルから、ドイツのフライブルグへ移動。といっても電車で40分。この日の午前中にフライブルグで情報デザイン事務所を開設されているフォルマーデザインを訪問する。入り口まで辿りついてみると、おお、まるでお城のような建物!…

人々が議論を楽しめるような仕組みを作ること:スイスで見た二つの展示

バーゼルの歴史博物館に立ち寄った際、「Point de swiss」というとても興味深い展示をやっていた。パブリックスペースとインターネットで収集したデータをベースにした統計のアートプロジェクトである。国民にプレイフルなサーベイ方法で根掘り葉掘りいろん…

全てがデザイン:ヴィトラデザインミュージアムのバウハウス展より

10/15日(木)。ヴィトラデザインミュージアムで開催中のバウハウス展を見学。今回のルートからかなり外れているのでバウハウス資料館への見学は断念したのだけど、偶然にもヴィトラデザインミュージアムに立ち寄った際に展覧会を開催しているとは、なんとい…

タイポグラフィの聖地、チューリヒとバーゼル

グラフィックデザインのセオリーとして50年ほど前にスイスから発信されたタイポグラフィ、通称スイス・スタイルは今日まで大きな影響をもつ。しかしながら、僕ら外国人としてはなかなかスイススタイルを生み出した文化的な背景までは理解することができない…