Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

13年前にパイロットから聞いた、機械と人間の関係の話。

自動運転のことを調べていて、昔聞いたことを思い出したのでweb archiveから救出。

たしか妻の実家の周辺の方々とバーベキューしたときのことだ。もう13年前か。

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パイロットから聞いた、機械と人間の関係の話。

 

BBQでお会いしたベテランのパイロットの方の話が興味深かった。今のジャンボ機が自動操縦であることは知識では知っていたが、実際に操縦している人から聞いたのは初めてだ。

「コンピュータ化が進んで、いろいろ葛藤はあるよね。これまでは3人必要だったのが2人で済むようになって、そんで人間は何しているかというと『どこかおかしくないかを見張る』ってことが中心なんだから。」

「操縦する人間のモチベーション的にどうなんだろうね。それに操縦のカンはいざというときに必要になるとしても、ストックされ続けるわけじゃなくて、人間、使わないで居ると大事な能力はどんどん無くなっていくからね」


ボーイング社とエアバス社ではインタフェースの設計思想が全く違っていて、ボーイングの方はまだ最終的な決定権は人間にあるように作られているけど、エアバスは逆に人間の意思決定が介在させないように作られている(ような気がする)。喩えで言うと、『危ない、と思ったときには車のハンドル切らないで、手を離せ』と。最初からエアバス操縦している人なら混乱は少ないかもしれないけど、パイロットはみんな他のメーカのとか古いのとかもずっと乗ってるわけだからねぇ。経験長いほどギャップ有るよねぇ」

「じゃあボーイング社のような(人間が最終的な判断する)方がいいかというと、それも一概には言えなくて事故原因としては圧倒的にヒューマンエラーの方が多い。安全性の優先という意味ではエアバスのような考えもある」

「ヨーロッパ(エアバス)とアメリカ(ボーイング)の機械に対する考えの違いや、それが生み出された文化的な背景を強く感じる。乗っているとその違いがよくわかるよ。日本人が作ってもまた違うんだろうけどね」


そこから話は零戦や桜花に移り・・・ふむふむと聞いているうちにあっという間に時間切れに。
貴重な話で楽しゅうございました。



Airbus A380 - cockpit | p a n o r e p o r t a g e | g i l l e s v i d a l
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