Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

他者によって自分を知る機会

 

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先日、3年生のPBL科目の時に、同僚の望月先生が編み出した「鏡映的自己像ワークショップ」ってものをやってみた。チームが出来てしばらくしてそれぞれの様子が見えてきた今頃に、まず、それぞれ問いの視点を決めた上で(例えばA君はどのような個性として見えているか、またA君にはどんなことを期待するかなど)を同じプロジェクトメンバー間でレビューし合う。

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次に、あつめられた情報は本人(A君、そして全メンバー)にフィードバックされる。そうして自分の長所の理解やチーム内で担うべき役割意識の形成につなげようというもの。

 

プロジェクト科目の委員長として僕は率先して自分の担当のチームに取り入れてみたのだが、学生達の満足度も高くて、短い時間ながら一風変わったチームビルディングとして役立てることができたと思う。プロジェクトの終わりにはこのシートと照らし合わせてリフレクションすることになる。

 

そういえば、この頃の学校教育ではグループワークが増え、コミュニケーション能力の重要度は昔とは比べものにならないくらいに高まっているにもかかわらず、肝心な「自分」を理解し、そのふるまいを起動修正していくためのフィードバックを得られる機会は少ない。アウトプットからは見えないことだけれども、自分の態度やふるまいなど対人関係の基盤となることを自覚することこそが、若いうちに学ぶべきもっとも大事なことな気がするのだが。年を取ると、頭ではわかっていても人間なかなか変わることはできないのだ。

 

鏡には映らない自己の姿もある。他者に自分はどのように映っているかを知り、それによって自分に見えてない自分を知ることは重要だ。人はなんだかんだで他者とのコミュニケーションによって学んでいくのだ。