Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

日本食を堪能しつつ,ハングリーさについて考える

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 12月23日(水),妻の友達のお誘いで日本食レストランの忘年会に参加.有り難いことに,コペンハーゲンでは数軒しかない日本人による素晴らしい日本料理を堪能させて頂いた.奥様ネットワークって凄いな・・・.

 

で,そこで聞いた話.このお店は15年前に開店して最初はデンマーク人と日本人で運営しいてたけれども,だんだんインド人の従業員が増えてきているそうだ.その彼らはインドでIT技術者としての高等教育を受けて,それによってデンマークでの滞在許可も下りているが,言葉の壁で仕事探しに苦しんでいるという.店長さん曰く「喋ってて思うけど,彼ら相当知的レベル高いですよ,それでも(コミュニケーションの問題で)皿洗いとかの仕事になっちゃう」.彼らに興味持って話してみたのだが,C#で開発できるというし,英語はアクセントがきついがなんとかコミュニケーションは取れるレベル.ぱっと話したぐらいだがなんとか仕事できそうなものだが,それでもなかなか仕事につけないという現実.

 

彼らの明るい人柄に感情移入したこともあり,適材適所というか,スキル持った人がそれなりに居場所見つけて活躍できるような社会であって欲しいよね,とため息混じりに隣にいた妻と話したら,「日本の場合で言えば外国人以前に"女性"がそうだね」と冷静に返事された.むむ,確かに.

 

言葉の壁は正直言って僕ともそんな変わらないと思うし,同じ問題で苦しんでいる者として彼らの現状は身につまされる.僕の場合は,日本の大学で雇用されていることもあって,幸いなことに大学でとてもよくしてもらっているが,それはもちろん,お客さん扱いだからに過ぎない.同じデンマークで生活していくのであっても,すこし前提が違ってくれば僕も彼らと同じレベルから這い上がっていく必要があるし,ライバル達は自分よりも頭が切れ,若くて体力がある,という勝ち目が無さそうな競争を挑まなくてはならないわけだ.そこで今の自分に武器になる専門スキルがどれほどあるだろうか.一方で,日本に戻った場合でも,職場がグローバル化して外国人との競争になったとしたら(その可能性は高い),今の自分はどのくらい戦えるんだろうか?

 

移民が異国で仕事見つける難しさを知ると共に,二重に守られた環境の中で前述したような発言をしている自分の姿を痛感した一時だった.もっとハングリーに生きよう.