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Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

図々しい行動力がきっかけなのだ

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現在,ルイジアナ美術館で開催されている草間彌生展で,大規模なインスタレーションにまじってひっそりと展示してある手紙がとても印象に残った.

ジョージア・オキーフに背中を押してもらって渡米した,というのは草間彌生がよく語る有名なエピソードだが,ほんもののやりとりの現物をみれるとは思わなかった.手紙はたしかにオキーフらしい筆跡だ.

 それでも、私の心は自由になれない。思い余って、憧れの女性画家ジョージア・オキーフに手紙を書こうと思い立ちます。住所を知るために6時間かけて 東京のアメリカ大使館へ出かけ、「美術の道で生きていくすべを教えて欲しい」と14枚の水彩画と共に思いの丈を送りました。驚いたことにオキーフは、すぐ に励ましの手紙をくれました。後で分かったことですが、私の水彩画を画商に持ち込んでもくれていたのです。

https://www.asakyu.com/column/?id=1016

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いくつも往復している.これは宝物だろうな.いきなり手紙を書く草間彌生の行動力もすごいが,無名な画家の熱意に対して手間暇かけてアドバイスしてるオキーフはもっとすごい.

 

まだ何者でもなかった草間彌生はこの時一体どんな気持ちだっただろう,と空想しつつ眺めていると,僕の周辺の一流の人達もたくさん似たようなエピソードをもっていることを思い出した.たしかミラノで働いているAさんも,この仕事はじめたきっかけは「むりやり手紙を書いたこと」ととおっしゃっていたし,身近なところでいえば,チューブグラフィックスの木村さんはルーファス・シーガーに押しかけた,とよく語っている.

ちなみに24歳の時に手に取った1冊の本「Atlas of Europe」にも大きな影響を受けて、作者のルーファス・シーガーさんがいるイギリス・ロンドンまで押しかけましたね(笑)彼の絵描くグラフやダイアグ ラムは2次元なのに平面を感じさせず、立体的にわかやすく表現している作品にすっかり魅了されて、すぐに行動に移しました。

Q:木村さんってすごい情熱家で行動派なんですね!

そうでもないんですが、このときの行動は早かったですね。

㈱チューブグラフィックス 木村博之氏 Vol.1「インフォグラフィックスで表現するために必要な5つのこと」」

もちろん,みんな自分の作品を添付したりして,言葉以外の実績を付けているのを忘れてはいけないが,「図々しさ」がちゃっかりネットワークになっていくことは多い.若者達の埋もれている才能を見抜き,応援してくれる人が多いのはこれらの人々のエピソードが証明している.最近の風潮では他人に迷惑をかけることを意識するあまり及び腰になるのもわからんでもないが,もっと自分から動いていいんだと思う.

 

 

(展覧会では考え込んでいていてこの手紙の写真取りそびれたのだが,先日森さんに撮ってきていただいた.ありがとうございます)