1年生向けの情報表現演習は例年端末室(コンピュータルーム)で行っているが、一方でうちの学部の学生は全員MacBookAirを配布されているので、そっちで宿題することになるし、使い勝手がよいのでみんな狭いスペースに無理してMacを並べる、という本末転倒なことが起こる。端末室でやる意味ないな・・・・、と思いきや、ウェブサイトつくるときに違うOSでブラウザの動作確認する意味ではこの2層のモニタが役に立つようだ。
このたくさんのモニタ眺めてて思い出すのが、4年前のMくんの卒業研究「電脳マルメ」。うちの学部の場合、学部全体がTwitterでゆるいコミュニティができているため、しばしば端末室は「ああ、○○さん(ID名)ですか!フォローさせていただいてます」というような会話が行われる場となる。ネット空間の人格とリアルの人格が接続するオフ会会場となっていることに着目して、彼は積極的に垢バレ(Twitterアカウントが周囲に判明すること)と出会いを誘発するようなデスクトップアプリを開発した。利用頻度が低くなってきた端末機を活用するという設定で、端末機にログインすると座席に応じてTwitterアイコンが表示され、話しかけやすくなるようなステータスを表示する・・・という実にうちの学部らしい(?)アプリであるw
このアプリは学生たちの間でもこれはアリか無しか、コンセプトの評価は賛否まっぷたつに分かれたし、いろんな壁があり実際に運用するところまではいかなかった。しかし今わざわざ大学に来て作業するという意味を問い直したという点はなかなか興味深かったと思う。 今はZenlyとか人と位置情報を重ねたアプリがいろいろ出てきたけど、当時ははまだあまり無かった気がするな。
コンピュータルームに限らず、コミュニティをよく観察していると時としてユニークな矛盾が発見できる。現に起こっていることを起点にして実験的なサービスを発想するのは面白いと思う。