1月18日(月),スウェーデンのMalmoにあるメイカースペース,STPLNを訪問した.ここは市民を巻き込んだリビングラボの活動も行っている.外観はゆるやかなスロープ状の変わった建物だが,倉庫だった建物を再利用しているらしい.malmoは半世紀前は造船などの工業都市として栄えたが,産業が衰退して不要になったこんな建物がたくさんある.それを転用して市民が利用できるようにしている.
エントランスを入るとすぐ,だれでも使えるコワーキングオフィスになっている.若い人達がせっせとなにやら作業している.
面白いのが,さすがはメイカースペースというか,インテリア類はほぼ自分たちで手作りしていること,つくることを楽しんでいそうな素敵な空間になっている.
スタッフの方に案内して頂いて,メンバーシップが必要な場所も含めて他の部屋も見ることが出来た.200人以上入るホールや寝泊まりできそうな休憩所など.
地下には大きなFabスペース(Fabriken)が!ここの規模にはびっくりした.ワークショップも余裕だね.
かなりアクティブに使われているようで,結構乱雑だがそれもまた良い雰囲気を醸し出している.会員料金は大人1年で2100SKK(≒3万円ぐらい月々2500円程度)のようで,けっこう安い.
非営利のバイクキッチンというプロジェクト.リサイクルした自転車パーツを利用して自分だけの自転車を作ることができる.その材料とティップス,組み立てるワークショップを提供している.キッチンメタファ面白い.
さらに奥に行くと高齢者(?)の方々が手芸を楽しんでいた.
いちばん面白かったÅterSkapaというプロジェクト.スウェーデン語で「re:create」という意味らしい.20社程度の企業と提携し,廃材や廃棄商品などをまとめて寄付してもらって,それを手頃な大きなに揃えた素材バンクをつくる.そしてそれを活用したアート教育のセンターとして運用しているというもの.近隣の学校の授業の場としても利用しににやってくる(!)
薄暗い地下倉庫とは思えない素晴らしいプレイフルな空間が広がっていて思わず興奮した.これも上手に市民を巻き込みながら継続してきた活動だそう.
malmoは移民の街(市民の4割以上は外国ルーツの人々で,市の一部は9割が移民というゲットーもある)ということもあり,まちづくりに大変な努力をしているようだが,ここのスペースと一連のアクティビティは,ものづくりという共通の活動を通じて人々が繋がっている雰囲気がとても伝わってきた.ここは是非活動しているところも見てみたいと思った.
街を見るなら観光地よりもこういう地元の人々の活動がみれる場所が一番面白い.
つづき