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みえないものを、みる視点。

クリーニングデイ@横浜に参加

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もう1ヵ月前のことになるが,5/27にフィンランド発のアップサイクル・カルチャー・イベント「クリーニングデイ」に参加してきた.「アップサイクル」とは、モノを再利用するリユースやリサイクルだけでなく、モノに新しい価値や有用性を見出す,ということらしい.ヘルシンキで始まった試みとしては,誰でも料理を振る舞えるレストランデイが有名だけど,同じような市民参加型のクリーニングデイも知られていて以前から興味持っていた.そんなわけで日本で開催されることを知って行ってみようと思い立ったわけである.会場では,加藤先生の新作オカモチも披露され,実際に淹れたてコーヒーが振る舞われた.

 

まずは映画上映.アップサイクルなファッション・ビジネスを展開するクリエイターを追ったドキュメンタリー映画『Take It Slow! : Sustainable Fashion for Local Community in Helsinki』

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ファストな消費カルチャーと闘うデザイナー達の活動はなかなか興味深かった.「完璧である必要はない」というメッセージはついつい考えすぎてしまう我々の背中を押してくれるように思う.

 

この映画はVimeoでフルで見れる(残念ながら日本語字幕はない)

Take It Slow! Sustainable fashion for local community in Helsinki, Finland (2015) from Olga on Vimeo.

 

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本の交換会.自分にはもう必要ないけど思い入れがある、あるいは誰かに贈りたい本を各自1冊持参し、参加者同士で本にまつわるストーリーとともに交換するという試み.

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僕はマリーアントワネットの文庫本をゲット.きっかけはスイス旅行した時に知った瀕死のライオンのエピソードで,それ以来この人のことが記憶の片隅にあった.彼女も悲劇的な人生だ.

kmhr.hatenablog.com

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僕は20年ほど前の書籍を出品.オザケンファンでもあまり知らない本だが,彼の音楽の元ネタがふんだんに分析されていて楽しい.「最近,小沢健二は何者だったのかを考えていた」という,同世代の人が選んでくださった.ありがとうございます.だれも興味なかったらどうしよう,と思っていたけど,この日の会場のBGMは,なんと「流動体について」.シンクロしてて驚いた.

 

なぜここで本の交換会?と思われるかも知れないが,アップサイクルとは「モノを再利用するリユースやリサイクルだけでなく、モノに新しい価値や有用性を見出す」ということだから,自分には不要な本を1冊処分して新しい価値に変える,というのはちゃんとコンセプトに繋がっている.けっして単に掃除する日ではない.

 

クリーニングデイは,なにが自分に必要で,なにが必要でないかを意識化することで,自分の周囲をあらためて捉え直し,気持ちが洗われるきっかけになる,というのが面白い.