授業終わりに学生達に頼んで、階段をおりるところをビデオ撮影した。
階段を下りるとき、爪先が階段のへりからはみ出していることとは普通は意識されない。我々は目で一段したの段差の見当をつけながら、階段のへりを掴みながら歩いているのだ。これは注意しながら歩いてみるとよくわかるが、靴の裏ごしに、靴を履いていても足の指がちゃんと機能していることを感じることができる。
人間は、環境の中に埋め込まれた価値を無意識に発見し、行為するという。階段のヘリは階段を下りるときにとても大事であって、そういうわけでここに付けられているゴムは滑り止めの役割だけでない。掴むための手がかり・・・じゃなかった、足がかりでもあるのである。