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みえないものを、みる視点。

映画「かぞくいろ」で、昔の記憶を蘇らせる

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12/8、所用のついでに、近くのシネコンで映画「かぞくいろ」を見てきた。僕を知る人には、そんなヒューマンドラマ系の映画見る趣味あったっけ、と思われそうだ、この映画とはちょっとした接点があるのだ。

映画の概要は以下の通り。

地方のローカル線を舞台に鉄道にまつわる人々の人生をつづったヒューマンドラマ「RAILWAYS」シリーズ第3作。有村架純が鉄道の運転士を目指すシングルマザーの女性を演じる。夫を突然亡くしてしまった奥薗晶は残された夫の連れ子を抱え、夫の故郷である鹿児島県に住む義父・節夫に会いに行く。鉄道の運転士で、妻に先立たれて1人で暮らす節夫は、長い間疎遠だった息子の死、さらに初めて会う息子の嫁、そして孫の存在に困惑する。しかし、行くあてがないという2人を鹿児島の家に住まわすことを渋々認め、3人の共同生活がスタートする。生活のため仕事を探していた晶は、節夫と同じ肥薩おれんじ鉄道の運転士試験を受けることを決意する。運転士という仕事は亡くなった修平の子どもの頃の夢でもあった。

 

実際に見た感想として、とてもいい映画だった。鉄道モノなので、ローカル鉄道好きならなおさら楽しむことができると思う。有村架純にしても桜庭ななみにしてもまだ20代半ばである。でも、それぞれ強く生きて行こうとする母親役を演じていて、女優達もいつまでも同じような役に留まるのではなくて、自分の年齢重ねるのにあわせて、ちょっとづつ挑戦しながら変化していくんだなぁ、となんだか沁み入った。映画の中の登場人物達がみんなそうだけれど、“状況”こそが、立場の違う人間同士の新しい関わり方や家族のあり方を学ばせていくということだよね。注文付けるとすると、主人公の生き方に感情移入するためには、晶(有村架純)の過去をもうちょっと知りたかったな。

 

実はこの映画、僕の生まれ故郷の鹿児島県阿久根市、しかも僕らが通った大川小学校近辺でロケされたもので、地元では昨年からけっこう話題になっていた。そして実際に見てみたら、想像以上に地元の風景だらけでちょっと笑った。映画の端々で、「この後ろはたしかカット(幼なじみのあだ名)の家だよなぁ・・」とか「この道登ればワヤ(幼なじみのあだ名)んチの方向だっけ」と、子供の頃に自転車で縦横無尽に走り回った記憶が蘇ってくる。おまけに大川小体育館でのシーンでは、「あ、笑顔が素敵なこのエキストラのおじさんは・・・なんと重樹!、おっと、西平君(※現阿久根市長)もいるじゃないか!」と同い年の友人たちもちゃっかり登場していて、悲しいシーンのはずなのに涙ぐむどころではなかった。(ちなみに僕の母親も老婆役に挑戦する気でいたが、叶わなかったらしい。笑)

 

 と、そんな感じで、ストーリーだけでなくロケ地の記憶ごと隅々まで楽しめるという、俺得の映画だったわけだが、遠く離れた東京のスクリーンで見てみると、山が間近に迫り、入り組む海岸線沿いをぬいながら、のんびりと一両だけの小さなおれんじ鉄道の車両が走っていく風景は、なんだかミニチュアのようでもあり、改めてとても美しいな、と思う。

 

そういえば、阿久根市から映画公開に併せた特製の名刺を頂いていたので紹介。

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みなさま、現在上映中ですのでどうぞよろしくお願いします。

上平は生まれ育った阿久根市を応援しています。

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www.railwaysmovie.jp