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みえないものを、みる視点。

デザイン態度論2018

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2/17(土)に、昨年度に引き続き、「デザイン態度論」(産業技術大学院大学履修証明プログラム人間中心デザイン:発展的知識編)を担当してきた。10:40〜18:00の4コマ連続という長丁場である。

 

最近少しづつ関心を持つ人が増えているような気もする、この「デザイン態度論」。日本で講義が行われているのは(今のところ)この産技大だけという状況なので、けっこう希少価値のある内容かとおもう。というわけで2限分のスライドをフルバージョンで公開してみる。「デザイン態度」とはいったい何のことか、おおまかに見えてくる・・・かもしれない。

 内容もまだまだβ版ながら、いつもは口頭で説明していることも今回はスライドで要点はわかるように書くことを増やしてみた。写真の版権は許諾取ってないものも多いため、1ヶ月ぐらいで消す予定。公開に踏み切っているのは、周囲から改良のためのフィードバックもらうためである。興味ある人はお早めにどうぞ。

 

以下授業のスナップ。3限は恒例のインプロ体験(上の写真)である。4限にはさまざまなデザインアプローチや問題対象を解説したのち、ウィキッド(厄介)な時事問題として「高校におけるデザイン教育」に関する社会的ジレンマを解説する。

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そして、履修生のみなさんに、僕がつくった高校の先生向けワークシートを試してもらった。

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名付けて、「先生たちが出題する前に、問題を見渡し、問いの粒度を検討することを支援するとともに、何をどこまでデザインするのか、を考える」ためのワークシート。産技大のみなさんはさすがにこういう系は手馴れているようで、みんな上手に進めている。テストしてみて、そこそこは使えそうなことは見えてきたので、もうちょっと検討してから、先生達に使ってみてもらう予定である。

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その後、グループでの対話を通して、子供達へのデザインの学びの場に自分の立ち位置から
できることを提案してもらう、というショートワークショップを実施。一人では限界のある様々な角度からのアイデアが一斉に聞けて役得である。

 

この日いろいろ用意したことは、決して業務にすぐ役立ちそうな話ではない。それでも履修生のみなさんが「大学院の講義らしく、普段暗黙になっていることが問いかけられるのがよい」ととても喜んで下さったことは、有り難いことである。死にそうになりながらも引き受けた甲斐があった・・・心から嬉しい。この場だけでなく、もうすこしスケールするようにちゃんと文章にすることを目指したい。