Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

人がメディアとなり,地域を語ること

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3月の11,12日は縁あって,家族で静岡の小山町という山間の街に一泊二日で滞在してきた.町が主導する実験的なホームステイ企画で,それぞれ手を挙げた受け入れ家庭と滞在希望家庭をマッチングして街に滞在してみるという試みである.表向きには家族旅行だけれども,同時にシェアリングエコノミーと着地型観光がミックスされたようなサービスデザインの実地調査でもある.

 

一泊二日の滞在をホームステイと呼べるのかはちょっとあやしいが,受け入れしてくださったOさん家族はとても親切にして下さり,そしてあちこち連れて行って下さってとても楽しい週末を過ごさせて頂いた.いろいろ良くして頂きすぎて恐縮してしまう面はあるにせよ,まったくの他人の家に泊めていただくのはなかなか珍しい経験だ.「なんでうちの家族をひきうけてくださったんですか?」と聞いてみたら,小さな男の子が2人いるのが決め手だったという.ちょうどOさん夫妻も同じぐらいの男の子のお孫さんが5人居て,いっしょに遊ばせると面白いかな,と思ったそう.ふむふむ,そういう選択基準で選ばれたりするのか.

 

地方が存在感を出すためには,知られるきっかけが必要だ.今の情報過多時代にはそれはなかなか難しいことで,従来行われてきたようなプロモーションの方法を越えて何をするのかはよく検討する必要がある.小山町の取り組みのように,街の中でホストファミリーを募って,その人達がメディアとなり街の魅力を伝えるというのは,スケールしにくくてもやっぱり正攻法なのだな,と思う.恥ずかしながら僕らは小山町のことを知らなかったが,たった一泊二日でもとても街を気に入ったし,いろんなエピソードを人に話したくなった.たぶん普通の観光ではこんな気持ちにならない.こういった企画は地域の人達が信頼しあっていないと実施できないことで,自分の街に誇りを持っていることがなによりも素晴らしいことである..

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Oさん夫妻とお子さん,お孫さん達とともに富士スピードウェイへ.偶然ながら50周年記念イベントを開催していて,まさかホームステイに行った先で無料でF1みれるとは夢にも思わなかったw 40年前の日本GPでジェームス・ハントが乗ったマクラーレンM23の実車が!ニキ・ラウダが乗ったフェラーリ 312T2が!男の子たちよりおじさんが興奮している.

car.watch.impress.co.jp

富士スピードウェイを地元の人達はいろいろな市民イベントで活用しているらしい.マラソン大会や,7時間耐久レースのママチャリ日本グランプリなど.