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Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

語りにくいものを"遊び"化する

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先日,エグモントホイスコーレンに行った際に紹介してもらったゲーム.デンマーク語なのでなにかは分からないが,ちゃんと大きな箱に入っていて一見普通に市販されているボードゲームに見えるだろう.実はこれ,社会性に障害のある人達のための「性教育のためのボードゲーム」で,デンマーク性教育が専門の先生達が自主的に企画してつくったものなんだそうだ.対象年齢は思春期の13歳から18歳.

spektrumshop.dk

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箱の中には質問カードと基盤のボード.サイコロを振ってコマを進めていく.クエスチョンマークのコマに止まったらクエスチョンマークのカードの山から一枚ひく,カードには,性の知識に関する質問が書かれていて自分が答えなくてはならない.また,ダイアログマークのコマの場合には,ダイアログマークのカードの山から一枚引いてみんなで議論する,というシンプルなルールである.質問カードの内容はここに書けないほど実にきわどいが,確かにちゃんと知っておかなければならないことだ.

 

・通常の社会性を持っている子ども達の場合は,性に関する知識は普通に友人や恋人の間などで非公式に学んでいくことができるが,障害のある場合はなかなかそういう(一般人には当たり前かもしれない)知識をもつことも難しいことが多い.

 

・そういうこと(性に関する知識)を先生が教えた時にはクラスの雰囲気が気まずくなるし,先生も教えたくないけど,ゲームにして生徒達に主導権を与えると,みんな途端に盛りあがるらしい.先生は学生達が出した答えを再度問い掛けながら正しい知識に導く,という役回りに変わることになる.何よりも先生の重い心の負担がハッピーになるというのは実に興味深い.

 

・障害の有無とは関係なく,普通の子達でも,さらには男女混成のグループでやっても,デンマークの生徒達は実にオープンに「性」について語り合って盛りあがるらしい.ここは建前とか世間体を気にする日本の子とはちょっと状況違うかもな,と思った.でも今日本でも少子化が問題になっているが,こどもを産める時期やそれに関連した人生設計に関しては早いうちから知っておく必要があるだろう.だからこういうゲームは日本でも重要な意味を持つかもしれない.

 

・さてこれを翻訳して日本で展開したい,とエグモントの先生はおっしゃっているが,日本でこのゲームに関心を持つ先生方はいらっしゃるだろうか?

(もし,いらっしゃいましたら,メールでご連絡ください)