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Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

官と民の近さ

CoDesign デザインリサーチ デザイン環境

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コペンハーゲン中央駅からすこし南に歩いた地区に,昨年11月にSPACE10というクリエイティブスペースができた.IKEAの作った街の中のラボである.

www.space10.io

wired.jp

 

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12月の後半にちょっと様子を見に行ってみた.1Fはギャラリーを中心としたスペースになっている.2Fもあるようだがこの日は見学できず.

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オープンニングプロジェクトの「未来型都市生活の空間」をテーマにした学生たちの作品展示が行われているが,夕方ということもあって活気があるとは言い難い.イベントの時は人が集まっているようだが,そうではない時には誰もいないようだ.先日近くに行く機会が有ったのでまた見に行ってみたところ,一ヶ月後もまったく同じ状態だった.

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この妙なオブジェクトは学生作品のひとつで,瞑想のための装置だそう.木ダボを抜くと暗闇の中で光が見えるということだろうね.さっそく潜ってみるT君.

 

イケアが作ったラボと言うことで話題になっているけど,まだまだ活動はこれからのようだ.うまいな,と思うのは読み応えのあるフリーペーパーを配布したり,ウェブ上でどういったクリエイターが参加しているのかがわかるようにコミュニティを可視化しているところ.言及している記事の多さからしても,たぶんプレスリリースなど広報戦略のプロが雇われてるのだろう.それを見た人に「なにかが起こりそうなこと」を予感させることはとてもよく出来ていると思った.

また機会が有れば様子を見に行ってみたいが,さて,残り滞在のうちに何かイベントあるかどうか.

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それよりも,道をはさんだ向かいにあったコペンハーゲン市のイノベーションハウスがとても興味深かった.SPACE10と同じように昔の工場か店舗を再利用したような建物で,同じくらいの広さ.去年の8月にオープンしたばかりらしい.

denoffentlige.dk

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ここはパブリックセクターとしてコペンハーゲン市の未来の公共サービスを生み出すことを目的とした組織だという.デザイナー,人類学者,起業家がいっしょに原寸プロトタイプをつくってテストして考えるためのスペース.うむ,こっちのほうがラボだな.市役所がそんな組織を運営しているということか・・・.

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たぶん何かのサービスのジャーニーマップ.ことば分からなくても,後半に書かれている人々のアクティビティのために多くのバックヤードを設計していることはわかる.

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ミーティングスペースは日本のUXデザインの現場の雰囲気ともかなり近い.アイデアや調査結果を一覧できるようにしておく,というのは大事だ.透明性をアピールしているのか,通りから丸見えなガラス張りの中でこんな風にアイデアを検討しているのは凄い.

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ショーウインドウのような感じで,通りに見えるようにサービスのプロトタイプや出版物などを展示してある.

 

trendsonline.dk

↑ この場所を調べている時にみつけた記事.ちょっと待った,これはすごい.ここでコペンハーゲン市のオンラインショッピング体験を改革するためのワークショップを実施したそう.市が一本化することで購買者中心の利便性を高めると共に購入や決済の処理にかかわる関わるコストを大きく削減することを目指すとのこと.

"Therefore, we have also invited companies to today's workshop, because we want a dialogue with the market and look for jammed some entrepreneurs from completely different industries that can challenge the way we shop today," she said, added:

"We would like to be considered as a partner for the creative growth layer."

 

 民間がそれぞれやっていると分断されて結果的に利用者サイドは複雑になりがちだ.たしかにそれができればスマートだ.なるほど・・・これが市が中心になって企画するということの意味か(汗)

 

それにしても,官(パブリックセクター)と民(IKEAという外資系企業)が同じ区域で新しいことを生み出すための組織を育ててているのは興味ぶか い.両スペースを訪問する客層は結構被っているだろうし,お互いが気軽に行き来できることを考えれば相乗効果もありそうだ.デンマークの労働者は約3分の 1(!)が公務員で,転職も多いし,それぞれの組織風土がそれほど別れていないからできることなのだろう.