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Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

もの作りカルチャーとしてのクリスマス

ストーリーテリング/ナラティブ オブザベーション

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12月の時期のクリスマスマーケットは,ベルリンも華やかだったが.コペンハーゲンも負けてない.街のあちこちに小さなお店が建ち並び,みんな楽しそうに買い物している.日本に居るときは「みんな浮かれやがって」と思っていたけど.ヨーロッパのみなさんはもっと早くから浮かれている.

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ちょっと写真暗いけど,,このスペースは「もみの木」の販売所.いろんな大きさのものが売られている.デンマークは世界最大のもみの木の産地で,半分以上の世帯がツリーのために本物を使うんだそうだ.うちも買うつもりだったけど,結局買わなかったな.

 

大量に売られているもみの木のを見て,いつかカンファレンスで聞いた話しを思い出した.10年ほど前には生産量が低下して価格が上がって大変なことになったようだが,今は安定して生産する画期的な方法が確立されたらしい.結果的にできるものは普通の「もみの木」なんだけど,イノベーションには,結果のイノベーションとプロセスのイノベーションの二つがあるのだ,という話.当たり前にように売られているもみの木にもいろんな試行錯誤があることが分かる.

 

マーケットを眺めていると,わりと手作りのものを販売していたり,つくるための素材を販売していたりと,クリスマスマーケットは単に消費のための市場ではないことに気付く.日本の市場から各家庭で創造を凝らした料理がつくられるように,クリスマスマーケットもそこから各家庭の空間をデザインするための調達の場であり,雰囲気をつくっていくストリートとしての意味あるんだろう.それが毎年の季節イベントとして定着しているのは面白い.日本の季節イベントも,もっとつくることを楽しめるようになるといいな,と思う.

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それを感じたのは,すぐ近くでやっていた,この「リメイク・クリスマス」という参加型アート作品を見たからでもある.これはクリスマスマーケットと並行して開かれているアートイベントで,Thomas Dambo というデンマーク人のアーティストによる作品でもある.街の通りにいきなりあらわれた廃材でつくられたクリスマスツリー,廃材でつくられた小屋.これは好奇心をそそられる.

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小屋の中には,廃材を元に材料を揃えたワークショップ会場になっている.Tシャツや小鳥の巣箱,ツリーの飾りつけのオーナメントなどをだれでも無料で作ることができる."消費"するのではなく,サスティナブルなプレゼントを自分で作ろう,そのための空間と素材を提供するよ.いつの間にか当たり前になってしまったクリスマスの概念をもう一回捉え直さないかい?という,もうひとつのサンタクロースからのメッセージだ.

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僕は夜にお邪魔したのであまり人は居なかったが.何人かは楽しそうに作っていた.

Remake Christmas - juleworkshop | www.nikolajkunsthal.dk

 

これを主催しているアートスペースはストロイエのすぐ近くにあるNikolaj Kunsthalで,そういえばITUの同僚のIsabel(僕が家が見つからずに困っている時に家を探してくれた恩人)の旦那さんがここのディレクターなのだったっけ.素晴らしいアクティビティだ.プレゼントにしても.クリスマスの演出にしても,(自分含めて)最近の都市生活者は"買う"というショートカットを多用しがちだ.つくることを通して祝う,という忘れがちな祝祭の原点を思い出させてくれる.