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みえないものを、みる視点。

街の中に仕掛けられた子供達の提案装置:Park(ing)Day

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9月18日(金)の午後、Arki_labのみなさんがオフィス前でちょっとしたイベントをやるということを聞いて、仕事場を抜けてお邪魔してきた。彼らのイベントは、"Parkday"(世界公園の日)という記念日をひねり、"Park(ing)day"(駐車場の日)と変える。事務所前の駐車場を勝手に占拠し、いくつかのゲリラ的にこどもたち視点の提案や試みを実施する場をつくってしまう、というもの。彼らのオフィスのある地元のNørrebroにある学校とのコラボレーションである。

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いつもの通りに奇妙な建物ができて雰囲気が一変している。この小屋はこどもたちが自分たちで作ったそうだ。近所の人も加わってかなり賑やかな文化祭状態である。

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なんだか偉い人オーラを出している人がいるな、と思ったら、真ん中の大きな人はコペンハーゲン市のMayer(技術・環境部門の長)だそうだ。

実はこの小屋も、とあるグループの提案の一環としてのプロトタイプらしく、Mayerに自分たちのアイデアをプレゼンしている。街の中に幼児向けだけでは無く、若者向けのプライベートな遊び空間が欲しい、と。そしてMayerはその提案を「興味深い」と、一生懸命聞いて相互にディスカッションしている。駐車場で。こどもたちのためにこういう場所まで来てくれて、「聞く耳を持つ」ような政治の関係は、実にデンマークらしい。

 

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いい機材をつかっているが、テレビ局というわけではなく、クラス間やあとでいろんな人達とシェアするために、自らがドキュメンタリーを作って映像としてまとめるようだ。こどもたちスタッフにインタビューしている。(あやうく僕もインタビューされかけた)ここはムスリムの子たちが多い地域なのけど、なんだか国際番組のようで面白い。

 

彼らは、教育の場と市民社会の問題解決の場を近づけることで双方をもっと活発にさせることを真剣に狙っているのだな、と思った。教育は教室を飛び出すことで、まだいろいろと出来ることがあるのかもしれない。

 

mayer のスピーチより

“ The more you involve and speak up, the more you will have the possibility to plan the city. The city should be something for all groups in the city therefore we need the voice of the young people to know more of your needs”.

"君が街について関与したり発言したりすればするほど、君は街を計画することの可能性を持つことができるだろう。市は街の中にいるすべてのグループのために何かをすべきであるし、それゆえ我々は若者の声を必要としている。もっと君たちのニーズを知れるように。"

Park(ing) Day- Engaging in the City - arki_lab