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Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

交通プレイパーク:ここまでやらなきゃ嘘だろう?の本気度

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7/31(土)。子供と妻がFælledparkenという大きな公園に行くというので、一緒について行った。よく知らずに行ったが、ここはその中にある「trafiklegepladsen(交通遊び場)」という、交通システムを模した子供向けの公園である。自転車の練習ができる場所でありながら、かなり本格的な道路状況や信号システムを再現していて、同時に交通ルールが学べるアトラクションでもあるところが面白い。なお、この公園は自転車を無料で貸してくれるので、子供ならだれでも利用できる。

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ストライダーやキックボードのこどもたちも、ちゃんと赤信号で停止して待っている。デンマークは自転車大国だが、自転車も立派な車両として交通ルールは遵守しなければならず、かなり厳しい。自転車レーンも方向が決まっていて、逆走しているとみんなから注意されるし罰則もある。ちなみに僕は自転車で曲がる時にハンドサインださなかったせいで、車から怒鳴られたことがある。

車の場合は自動車学校に行けば責任もって学ばせてくれるが、ほとんどの国では自転車については学ぶ場もないのが普通だ。ここでは自転車も交通ルールを学べる場所を市が用意しているのだな。一番上の写真の道路に「ICPH」をひねったロゴがあるように、自転車を好きになるようなプロモーションの一環でもあるのだろう。(※コペンハーゲンは市の政策として、環境に優しく健康に良い自転車を使うように積極的に推進している)

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それにしても、ここまでちゃんと道路が再現されていて、ドライバーが子供しかないのは、なかなかシュールである。子ども達の夢中っぷりに対して、親の方はあちこちで暇をつぶしているが、車が来ないことで親もかなり安心できるのだろう。

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標識も覚えられるように一面に並べてあって、楽しい。

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なんと、洗車場や空気入れまで、再現しているw。そしてこどもたちは運転途中にピットインするように空気入れや洗車ごっこして遊んでいた。このこだわり方に公園作った人々の本気を見たが、同時に、ここで行われていることは「ごっこ」なのか「本物」なのかの境界もわからなくなって、僕はちょっと考え込んだ。

実際の道路に完璧に似せてあっても、コンテクストがない以上はごっこはごっこである。本物の道路にはさまざまな事故の危険があり、そもそも信号も標識も危険回避のために守るべきことを伝える手段として生み出されたわけだ。

しかしながら、ごっこであるにしても、この公園には、こどもの遊び場にありがちな、「こんなもんでいいだろ」的な適当さがない。逆に「ここまでやらなきゃ嘘だろ?」的な、手を抜かない本気を感じる。だからこそ、その徹底ぶりが大人から見ても面白いのだろうし、子ども達もドライバーになりきってここでは完全にルールを守って行動したくなるのだろうと思う。そうして身につけたことは、いつのまにか体験をとおした知識になり、道路を走る際の自信へと変化する。自信は「本物」だ。

実はこの日も残された日々が過ぎていく焦りでぶつぶつ言っていたのだが、家族サービスを通して、研究に関連する面白いことを発見することができた。感謝。