デザインの基本は人々の観察から、というわけで地味な観察記録を残していこう。
こちらのスーパーの精算はどこも共通していて、買い物を選んだらレジの前でカゴから出して自分でベルトコンベア上に並べるのだが、その際に三角錐を置いて他人の商品と区切るというのがルールになっているようだ。
要するに自分が買うのは「ここからここまで」というのをゆるく示しているわけだが、区切りの三角錐を置くのは商品をベルト上に並べた人であり、"次の人のために区切る"というのが面白いと思った。
まあほっとくと他の人の分まで払うことにもなりかねないので境界を引くという行為は自分のためなんだけど、同時に次の人のためでもある。みな、特に何とも思ってないようだけども、ベルトコンベアの上では、日々人々による静かな儀礼が連鎖している。