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みえないものを、みる視点。

クリエイティブシティコンソーシアムでの公開ディスカッションに参加した

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9/27の午後、クリエイティブシティコンソーシアムという組織で進めているプロジェクトである、フューチャーワーク・ワーキンググループの公開ディスカッション「欧州におけるリビングラボの調査研究報告と日本におけるオープンイノベーションの可能性」に登壇してきた。

creative-city.jp

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昨年度、東急電鉄社とコクヨ社の委託を受けて、デンマークを中心にいくつかのリビングラボを取材し、それをどう日本社会にいかすか、の調査レポートを書いたのだが、その報告会である。ITUの安岡さんと二人で議論し、主に彼女が文章を書き、僕が図版やレイアウトなどを担当したのだけど、良い感じにお互いの長所が補完し合い、とても立派な報告書ができたのだが、事実上お蔵入りになっていたところ、やっと終わることができた。せっかく書いたので公開できるといいのだけど。

 

リビングラボに関しては、いろいろ見て、調べて、たくさん議論して考えた結果、自分の関心はリビングラボであるかどうかはどうでもよく、リビングラボという名前がつかなくても、そこに「問いを見つける」「どんどん試す」「いっしょにつくる」などの豊かな共同体をつくることができればそれで十分だな、と考えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ACTANTでの共有会とオープニングパーティ

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9/29(木)夜は、ACTANTの事務所移転のオープニングパーティと国際会議の共有会に参加。木村さんがカナダのモントリオールにて開催されたリビングラボのカンファレンスOpen Living Lab Days 2016の参加報告、僕がPDC2016の参加報告をした。

openlivinglabdays.com

Open Living Lab Days 2016の報告はとても興味深かった。カナダではショッピングモールが全部リビングラボになっているところがあるそうで、モールの中で障害者の擬似的体験したりして問題発見したりしているそうだ。自分たちの組織だけでなく、こういう組織を越えて連携しながら実験していくことが弱いのが日本の課題か。

 

いずれのカンファレンスも貴重な世界的な動向でありながら日本人はほとんど参加していないので、この辺の知識を必要としている人もいるだろうな、と思うとちょっともったいない気もする。

 

ACTANTのオフィスが広くなったので、2月頃にでもNarratology(物語論)とデザインの関係を考えるイベントを企画したいな、と思った。実は単に僕が学びたいからなのだけど。

乞うご期待。南部さん、木村さん、是非やりましょう!

 

 

メディアのエコロジーとデザイン思考 ―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する

昨年度フィンランドで御世話になった岡田先生とのつながりで、情報通信学会への登壇の機会をいただきました。頑張ってきます。

 

www.jsicr.jp

日時:2016年11月4日(金)13:00~16:50
会場:関西大学梅田キャンパス(大阪市北区鶴野町1) 4階多目的室
主催:公益財団法人情報通信学会関西センター
参加費:無 料

開催主旨:

 ここ数年、デザイン領域の拡張とともに、ポスターなどグラフィックのデザイン、商品のデザインといった、かたちのあるモノのデザインから、コミュニケーション環境、ユーザーエクスペリエンス、インターフェイスなど、モノではない対象のデザインが注目されている。
 今年度の関西大会では、こうした「デザイン思考(design thinking)」について情報社会を考える上でどのように適用できるのか、来場者自身がワークショップ実践を通じて再考する機会を提供したい。ゲストには長年、情報化と日常生活の問題にデザイン思考のアプローチから取り組んでこられたカリハンス・コモネン氏をフィンランドから招き、講演頂いた上で、出席者には実際に参加型デザインの方法を取り入れたワークショップを体験してもらい、デザイン思考を具体的にどのように取り入れることができるのかを体験して頂くことをめざす。

 

開催内容:

 フィンランド、アールト大学芸術デザイン建築学部メディアラボ、ニューメディアと日常生活研究グループのディレクターを長年務めてこられた、カリハンス・コモネン氏をお招きし基調講演に登壇いただき、休憩を挟んで「関西の文化アイデンティティを生かしたメディアシステムのデザイン」と題したワークショップを実施する。
 大会では初の試みとして、本ワークショップで来聴者全員にグループワークに参加してもらうものとする。ワークショップの冒頭では、専修大学ネットワーク情報学部教授で、2015年度にデンマークコペンハーゲンIT大学にて客員研究員として滞在し、参加型デザインの研究と実践に携わってこられた上平崇仁氏に、デザイン思考や参加型デザインに関わる上でのヒントについてお話いただく。また、アールト大学メディアラボに交換留学生として学んだ経験を持つ九州大学芸術工学院の大学院生数名に、ファシリテーターとして加わってもらい、会場内のグループがメディアシステムを具現化していく作業を一緒に考える上での手助けをお願いする。
 グループワークののち、各グループからその成果について概要を報告してもらい、ゲストのコモネン氏や上平氏からコメントを頂いた上で、全体ディスカッションをおこなって,ワークショップのまとめとする。このようなプロセスでデザイン思考の応用の一端を実際に体験することで、今後こうした方法論を取り入れた研究や実践が広がりを見せ、関西地域のより望ましい情報化への一助となれば幸いである。