Kamihira_log at 10636

みえないものを、みる視点。

”人間は、コントロールへの情熱をもってこの世に生まれ、持ったままこの世から去っていく”

幸せはいつもちょっと先にあるー期待と妄想の心理学 ダニエル・ギルバート 早川書房 2007−−−−−−−−(引用)人間は、コントロールへの情熱をもってこの世に生まれ、持ったままこの世から去っていく。生まれてから去るまでのあいだにコントロールする能力を失う…

独裁者は民衆がつくりだす

ルポ トランプ王国―もう一つのアメリカを行く (岩波新書) 熱狂的なトランプ支持者はアメリカの都市部ではなく、地方都市にいる。どんな人々がトランプを支持しているのか、どんな期待を抱いているのかについて、統計からは見えてこないリアリティのある声が…

Duppy know who fi frighten

以前、ジャマイカ人から「Duppy know who fi frighten」という諺を教えてもらったことがある。日本語に訳すと、「幽霊は、誰が恐がりかを知っている」。 意味分かる?と聞かれたので、僕は一生懸命考えた。そして、「幽霊は信じてない人には見えなくて、怖が…

〈読書メモ〉良くしようとするのはやめたほうがいい

横浜コミュニティラボのMさんのfbで知った小冊子。この「良くしようとするのはやめたほうがいい」という、ギクリとさせられるタイトルだけで読みたくなって取り寄せてみた。我々は深く考えることもなく「よくする」という言葉を使いがちだ。内容は横浜寿町の…

デザインは死ぬか

かのブックディレクター・幅允孝氏による企画監修ということで楽しみにしていた「デザイン イズ デッド(?)」を読了。このタイトルには、やはりエンブレム問題が大きな影を落としていて、クエスチョンマークにはデザイン行為をシニカルに語るようになってしま…

ビール工場を見学する

2/12(日)、家族で生麦にあるキリンビールの工場見学に行ってきた。三ヶ月前に予約しなきゃ行けないという、なかなかプレミアムな体験である。 この日は工場は休みで、ラインもひっそり。でもこういったアングルでベルトコンベアのはり巡られた全景を見渡す…

〈読書メモ〉ナラティブ・アプローチ

パートナーとして関わっているACTANTは、ロンドン芸大セントマーチンズの大学院でNarrative Environmentsという先進的な専攻を修了したデザイナーが3人もいるという非常に珍しいメンバー構成であり、いろいろ話しを聞いているうちに僕の中にもナラティブへ…

〈読書メモ〉多層的な参加の構造

「ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門」フィルムアート社(2015)より。 原点の題名は、Education for Socially Engaged Art: A Materials and Techniques handbook (2011) 著者の多くの実践経験を元に、ソーシャリー・エンゲイジド・アートの光と影を…

2017年度Xデザイン学校がまもなく募集開始

社会人向けデザインスクール、Xデザイン学校の2017年度学生の応募受付が2/10から開始されます。2年目の今回は、ベーシックコースとアドバンスコースに分かれるそうです。 ■ベーシックコース(UXデザインを基本とした実践に役立つ基本スキルを身につける) …

ブログの方向性を再考する

最近拙ブログも読者が増えてきて、小さな話題にしてもらうことも増えてきた。とても有り難いことだし、わざわざ読みに来て下さっている方々の期待には応えたいと思う。そして、加藤研に触発されて毎日書こうと言っておきながら・・・・考えてみれば結構ブロ…

習慣を自然につくるには

先日、卒業研究発表会で子供の片付けをテーマにしている学生と話したあとに考えたこと。片付けは一時的に整頓して解決するようなものではなく、日々のルーチンとして「習慣」を作ることの意味が大きい。たとえば、収納する場所をつくること、その対応を覚え…

目をあわさないコミュニケーション

2/5(日)は用事の合間を縫って横浜まで、慶応SFC加藤研の「フィールドワーク展:たんぽぽ」を見に行ってきた。学生達の研究も大変密度が高くて素晴らしかったのだが、加藤先生自身の活動もいろんな取り組みが僕よりも何歩も早くて、活動を知る度に驚きと悔…

16年前の小さな接点

年末に開かれたコミケに同僚のHくんが行くというので、お願いして小さな特製本を買ってきてもらった。売れっ子の写真家である著者による最初で最後の教則本だそう。 twitterで質問を受け付け、それに対する返答というかたちでコンパクトにまとめられたもので…

防犯装置としての隣人

この記事をお読みのみなさんに質問です。あなたは、日本の都市部のスタバでパソコンを広げて、たくさんのメールに返事してる最中に、ふとトイレに行きたくなったとします。さて、このような状況になった時、どうしますか? 1)そのまま放置して行く 2)怖…

トークイベント:「デザイン思考“以後”と、クリエイティビティの行方」開催のお知らせ

周辺の方々の声を受けて、トークイベントを企画してみました。時代は刻々と変わる中でデザインのありかたも少しづつ変わっていきます。そんな中で見落とされがちなことや今うっすらと立ち上がりつつあるようなことなど、まだ体系化されていないようなことを…

上平文庫より

本を紹介しようと思ったけど、選べなかったw というわけで本棚の写真を掲載。ここ半年ほどで買った新刊や最近読み直しているものを並べている棚です。気になるタイトルあったら、レッツ検索!(便利な世の中になったなぁ)

親の意識を変えていくための試み

1/24のお昼頃、横浜市の小学校で保護者向けに講演してきた。お世話になっている「さかえdeつながるアート」という市民コミュニティからの依頼で、なかなかない貴重な機会である。というわけで「不確実な未来において、子どもたちが自分自身の生き方をつくっ…

他者が手助けすることでまわる仕組み

最近書いていて面白いのは「オブザベーション」カテゴリである。オブザベーション(観察)はあたりまえのものごとを微細に見てデザインの発想源にするトレーニングとして知られているが、僕の場合は特に現象の背後にある「見えない因果関係」を見いだすこと…

レゴ本店での写真

下書きのまま残っていた記事(写真だけ)を発見したんだが、何を書きたかったんだっけ・・・。 この写真はコペンハーゲンのストロイエ(一番華やかな歩行者天国)の一等地にあるレゴ本店。レゴパーツを量り売りしているコーナーがある、レゴの突起を模したデ…

大学生と小学生がいっしょにデザインする試み

12/19(月)、後期でいちばん力を入れていた2年生のコンテンツデザイン演習で近隣の小学校へ。午前中をまるまる頂いて小学6年生の全4クラスに学生達がワークショップを実施した。 この演習はもう10年間小学校と提携して実施しているもので、同僚のK先生と一…

正月エクスペリエンスの抜け殻

4日の朝、マンションのゴミ捨て場に入って、見たこともないようなゴミの量が溢れていて、実にびっくりした。比較対象として息子(120cm)を入れてみる。うちは大規模な集合住宅ではあるのだが、たった年始の数日でここまでゴミが出るものとは。 いうまでもなく…

「光る!TAROをつくろう」住民参加型アートプロジェクトとしてのイルミネーションのお手伝いをしました

春から企画をお手伝いしてきた岡本太郎美術館のプロジェクト、「光る!TAROをつくろう」のイルミネーションが1月9日まで美術館入り口付近(川崎市多摩区)で開催中です。僕らがこのプロジェクトに関わった経緯は下のエントリの通り。 kmhr.hatenablog.com 上…

facebookページつくりました

自分自身この頃RSSを見に行かなくなったので、定期的に読んでくださってる方むけにfacebookページを作ってみました.ページに飛んで「いいね」を押された方には,今後ブログの更新情報が届くかとおもいます. https://www.facebook.com/kmhrlab/

あけましておめでとうございます

長く伸びるコントラストの強い影法師は,北欧の春を思い出します. デンマークから戻ってもう9ヶ月もたってしまったか,ということを考えると,こうやってあっという間もなく人生過ぎ去ってしまうんだろうな,ということに気付かされてなかなか焦りますが,…

主観的な感覚を計測する

某大学病院の小児病棟にて.ベッドからナースコールで呼び出して「痛い,痛い」と訴える子供の患者と看護師さんがこのスケールを用いてやりとりしているのを見て,たいへん興味深かった. 痛みってのは主観的な感覚で他者には理解しえない.それをおおまかに…

小さなデザインの重み

デザインと一言で言っても、大きく二つの方向性があるように思う。物事や人の行動の全体像を「広く」見渡しながら要所を繋いでいくような行為と、造形やUIのエレメントを「深く」吟味し、細部にこだわってチューニングしていくような行為である。 前者は"大…

ぼんやりと考え続ける

昨年度はヨーロッパ各国の文化を丁寧に見ることができた一方で、常に痛感しつづけたのが、「やっぱり自分はアジア人で、そのフィルタを通してしか世界を理解することはできない」ということだった。 北欧の国々は確かに先進的ではあったけれども、そこで仕事…

自分の経験が投影される「何か」

先月の11月18日のこと。研究室の学生が進めている立体インフォグラフィックスの実験を授業の中でやってみた。この取り組みには、単にインフォグラフィックスを立体化する、というのではなくて、見るだけの状態を越えて、作っていく過程を組み込むことで、あ…

人間—脱—中心設計

とあるきっかけがあり、ちょうど1年ほど前にデンマークで関わった高齢者の皆さんのことを思い出していた。Give&Takeプロジェクトのリビングラボに参加していた方々で、この人達は当初、何かをシェアしたがっていたわけでもなく、シェアリングエコノミーに興…

ブリコルールの創造性

自宅マンションは、子育て世帯がとても多いところなので、ゴミ捨て場には大量に粉ミルクの空き缶が捨てられている。掃除のおじさんたちは、その缶を再利用して掃除用具の収納をつくっている。同じブランドで揃えることで統一感を出しているのにセンスを感じ…

「デザイン観」は変化するか

「アクティブラーニング」と呼ばれる学習取り組みがだいぶ一般的になった。先生が話し、学生は黙って話を聞いて学ぶ、という一方通行型の学習観から切り替わり始めたのは、(たしか)90年頃。素朴な観点では、教える側は、「言えば聞く、聞けばわかる」と思…

近所で発見した参加型デザイン事例

先日、下の子がお気に入りの近所の小さな公園に行った。昨年の10月に作られたばかりの新しい公園である。 適当に遊ばせてベンチに座っていたら、おや、ベンチの背板にメッセージプレートが埋め込まれているのを発見。このベンチは寄付されたもので、どうやら…

自分の感覚がズレていることを知った

前々回の「デザイン思考の今後」という記事を書いたら2日で4000viewを記録した。別にそんな面白い話だとは思ってなかったのでとても不思議だった。教え子に聞いてみると、「みんなうすうすと思ってたことを突いたからでは?」とのことだったので、なるほど…

日本社会の独自性について考える

興味深いレポートを読んだ。経産省の次官・若手未来戦略プロジェクトによる「21世紀からの日本への問いかけ」(PDF)というもので、経産省の菅原郁郎事務次官が30歳前後の若手キャリアと議論して作成した非公式の提言書である。未来を描きにくい世の中であるが…

デザイン思考の今後

みんながうすうすと感じてはいるが、なんだか言語化できないこと、というのが時々ある。 ここ最近、「デザイン思考」に関する議論はもう一周したんだなー、と感じさせる文章を目にすることが増えてきた。デザイン思考は、(専門家にとっては)あたりまえのこ…

地域資源としての岡本太郎

11/19(土)には、KS(川崎・専修)ソーシャルビジネスアカデミーで講義とワークショップを担当した。これは川崎市×専修大学による社会起業家向けの連携事業であり、専修大学大学院経済学研究科の社会人大学院特別教育プログラムとして運営されている。その中…

情報通信学会で登壇してきました

11月4日、関西大学梅田キャンパスで開催された情報通信学会関西大会 「メディアのエコロジーとデザイン思考―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する」に登壇してきた。上の写真は、企画者の岡田先生と基調講演のカリハンス・コモネン氏。 ちょうど1…

音に潜む共通のイメージを探る

「グラフィックデザイン」の授業は、前半のインフォグラフィックス編が今週で終わって、後半のイメージコントロール編に入った。視覚言語の中でも、インフォグラフィックスのように要素の意味性が強いものと比較して、もっと潜在的なイメージの共通性によっ…

身の丈にあった問題を通して、デザインを学ぶ

先日の演習の時に同僚と雑談していて、気になったことをメモ。 最近は「デザイン思考」ブームも一段落しているが、いろんな分野でデザインを学びたい人はまだまだとても多い。そういった状況の中で教育者側が初心者向けのデザインの授業を持つ時に、デザイナ…

インプロビゼーションとアイデア発想ワークショップ :いま、この瞬間の世界と向かい合うことの意味

2008年に演劇インストラクターの倉持さんと実施したインプロワークショップのブログ記事が、今でも結構読まれているようです。その後自分で実施するようになってその頃よりは言語化できるようになってきましたので、自分で行っている取り組みを中心に書いた…

デザイン態度論

10月15日(土)のこと。2016年度の産業技術大学院大学の人間中心デザインプログラム、デザインリテラシー編で「デザイン態度論」を担当してきた。 人間中心デザインプログラムは、社会人向け専門職大学院のデザインスクールとしては、今のところ日本で唯一の…

階段のへりを掴め

授業終わりに学生達に頼んで、階段をおりるところをビデオ撮影した。 階段を下りるとき、爪先が階段のへりからはみ出していることとは普通は意識されない。我々は目で一段したの段差の見当をつけながら、階段のへりを掴みながら歩いているのだ。これは注意し…

ムラ社会の合意形成プロセス

先日の、報告会の時に南部さんから聞いた昔の寄り合いの話。昔の日本人は何日も朝も夜も合意をとるために延々話し合っていたという。狭い世間でお互いが生きていくためには、その決めていくプロセスにある手間暇が納得につながっていたのだろうし、大事だっ…

見知らぬ人にお願いする、という行為

先日、子供を連れて行った藤子F不二雄ミュージアムの屋上にて。 アニメでおなじみの土管の前でドラえもんと記念撮影するための列が伸びているのだが、みんな後ろの見知らぬ人にカメラを渡してシャッター押すのをお願いしている。誰かに頼まれて自分がまずや…

メディアのエコロジーとデザイン思考 ―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する

昨年度フィンランドで御世話になった岡田先生とのつながりで、情報通信学会への登壇の機会をいただきました。頑張ってきます。 www.jsicr.jp 日時:2016年11月4日(金)13:00~16:50会場:関西大学梅田キャンパス(大阪市北区鶴野町1) 4階多目的室主催:…

ACTANTでの共有会とオープニングパーティ

9/29(木)夜は、ACTANTの事務所移転のオープニングパーティと国際会議の共有会に参加。木村さんがカナダのモントリオールにて開催されたリビングラボのカンファレンスOpen Living Lab Days 2016の参加報告、僕がPDC2016の参加報告をした。 openlivinglabdays.…

クリエイティブシティコンソーシアムでの公開ディスカッションに参加した

9/27の午後、クリエイティブシティコンソーシアムという組織で進めているプロジェクトである、フューチャーワーク・ワーキンググループの公開ディスカッション「欧州におけるリビングラボの調査研究報告と日本におけるオープンイノベーションの可能性」に登…

Participatory Design Conference 2016に参加してきた

2016年8月15日から19日までデンマークのオーフスにて開催された14th Participatory Design Conference(参加型デザイン国際会議)に参加してきた。2年に一回開催されていて、前回は南アフリカ。そして今回は米国カリフォルニアでの開催のはずだったけど、キ…

夏に見た風景2016

あちこち移動していたら、いつの間にか夏が終わってしまった・・・ ブログ書く暇もなかったけど、いろいろ記憶に残るヴィジュアルを見たのでメモ。 八月某日。千葉の九十九里浜。太平洋は波が高かった。遠浅の海面が鏡のように反射してほんのちょっとだけウ…

第9回全高情研・全国大会に協力しました

第9回全国高等学校情報教育研究会の全国大会のサインデザインに上平研究室が協力しました。 このイベントは日本中の情報の先生達が何百人も集まって教科のありかたや授業の方法、題材などを議論するもので、専修大生田キャンパス10号館(僕の居室があるとこ…