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みえないものを、みる視点。

「デザイン観」は変化するか

「アクティブラーニング」と呼ばれる学習取り組みがだいぶ一般的になった。先生が話し、学生は黙って話を聞いて学ぶ、という一方通行型の学習観から切り替わり始めたのは、(たしか)90年頃。素朴な観点では、教える側は、「言えば聞く、聞けばわかる」と思…

近所で発見した参加型デザイン事例

先日、下の子がお気に入りの近所の小さな公園に行った。昨年の10月に作られたばかりの新しい公園である。 適当に遊ばせてベンチに座っていたら、おや、ベンチの背板にメッセージプレートが埋め込まれているのを発見。このベンチは寄付されたもので、どうやら…

自分の感覚がズレていることを知った

前々回の「デザイン思考の今後」という記事を書いたら2日で4000viewを記録した。別にそんな面白い話だとは思ってなかったのでとても不思議だった。教え子に聞いてみると、「みんなうすうすと思ってたことを突いたからでは?」とのことだったので、なるほど…

日本社会の独自性について考える

興味深いレポートを読んだ。経産省の次官・若手未来戦略プロジェクトによる「21世紀からの日本への問いかけ」(PDF)というもので、経産省の菅原郁郎事務次官が30歳前後の若手キャリアと議論して作成した非公式の提言書である。未来を描きにくい世の中であるが…

デザイン思考の今後

みんながうすうすと感じてはいるが、なんだか言語化できないこと、というのが時々ある。 ここ最近、「デザイン思考」に関する議論はもう一周したんだなー、と感じさせる文章を目にすることが増えてきた。デザイン思考は、(専門家にとっては)あたりまえのこ…

地域資源としての岡本太郎

11/19(土)には、KS(川崎・専修)ソーシャルビジネスアカデミーで講義とワークショップを担当した。これは川崎市×専修大学による社会起業家向けの連携事業であり、専修大学大学院経済学研究科の社会人大学院特別教育プログラムとして運営されている。その中…

情報通信学会で登壇してきました

11月4日、関西大学梅田キャンパスで開催された情報通信学会関西大会 「メディアのエコロジーとデザイン思考―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する」に登壇してきた。上の写真は、企画者の岡田先生と基調講演のカリハンス・コモネン氏。 ちょうど1…

音に潜む共通のイメージを探る

「グラフィックデザイン」の授業は、前半のインフォグラフィックス編が今週で終わって、後半のイメージコントロール編に入った。視覚言語の中でも、インフォグラフィックスのように要素の意味性が強いものと比較して、もっと潜在的なイメージの共通性によっ…

身の丈にあった問題を通して、デザインを学ぶ

先日の演習の時に同僚と雑談していて、気になったことをメモ。 最近は「デザイン思考」ブームも一段落しているが、いろんな分野でデザインを学びたい人はまだまだとても多い。そういった状況の中で教育者側が初心者向けのデザインの授業を持つ時に、デザイナ…

インプロビゼーションとアイデア発想ワークショップ :いま、この瞬間の世界と向かい合うことの意味

2008年に演劇インストラクターの倉持さんと実施したインプロワークショップのブログ記事が、今でも結構読まれているようです。その後自分で実施するようになってその頃よりは言語化できるようになってきましたので、自分で行っている取り組みを中心に書いた…

デザイン態度論

10月15日(土)のこと。2016年度の産業技術大学院大学の人間中心デザインプログラム、デザインリテラシー編で「デザイン態度論」を担当してきた。 人間中心デザインプログラムは、社会人向け専門職大学院のデザインスクールとしては、今のところ日本で唯一の…

階段のへりを掴め

授業終わりに学生達に頼んで、階段をおりるところをビデオ撮影した。 階段を下りるとき、爪先が階段のへりからはみ出していることとは普通は意識されない。我々は目で一段したの段差の見当をつけながら、階段のへりを掴みながら歩いているのだ。これは注意し…

ムラ社会の合意形成プロセス

先日の、報告会の時に南部さんから聞いた昔の寄り合いの話。昔の日本人は何日も朝も夜も合意をとるために延々話し合っていたという。狭い世間でお互いが生きていくためには、その決めていくプロセスにある手間暇が納得につながっていたのだろうし、大事だっ…

見知らぬ人にお願いする、という行為

先日、子供を連れて行った藤子F不二雄ミュージアムの屋上にて。 アニメでおなじみの土管の前でドラえもんと記念撮影するための列が伸びているのだが、みんな後ろの見知らぬ人にカメラを渡してシャッター押すのをお願いしている。誰かに頼まれて自分がまずや…

メディアのエコロジーとデザイン思考 ―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する

昨年度フィンランドで御世話になった岡田先生とのつながりで、情報通信学会への登壇の機会をいただきました。頑張ってきます。 www.jsicr.jp 日時:2016年11月4日(金)13:00~16:50会場:関西大学梅田キャンパス(大阪市北区鶴野町1) 4階多目的室主催:…

ACTANTでの共有会とオープニングパーティ

9/29(木)夜は、ACTANTの事務所移転のオープニングパーティと国際会議の共有会に参加。木村さんがカナダのモントリオールにて開催されたリビングラボのカンファレンスOpen Living Lab Days 2016の参加報告、僕がPDC2016の参加報告をした。 openlivinglabdays.…

クリエイティブシティコンソーシアムでの公開ディスカッションに参加した

9/27の午後、クリエイティブシティコンソーシアムという組織で進めているプロジェクトである、フューチャーワーク・ワーキンググループの公開ディスカッション「欧州におけるリビングラボの調査研究報告と日本におけるオープンイノベーションの可能性」に登…

Participatory Design Conference 2016に参加してきた

2016年8月15日から19日までデンマークのオーフスにて開催された14th Participatory Design Conference(参加型デザイン国際会議)に参加してきた。2年に一回開催されていて、前回は南アフリカ。そして今回は米国カリフォルニアでの開催のはずだったけど、キ…

夏に見た風景2016

あちこち移動していたら、いつの間にか夏が終わってしまった・・・ ブログ書く暇もなかったけど、いろいろ記憶に残るヴィジュアルを見たのでメモ。 八月某日。千葉の九十九里浜。太平洋は波が高かった。遠浅の海面が鏡のように反射してほんのちょっとだけウ…

第9回全高情研・全国大会に協力しました

第9回全国高等学校情報教育研究会の全国大会のサインデザインに上平研究室が協力しました。 このイベントは日本中の情報の先生達が何百人も集まって教科のありかたや授業の方法、題材などを議論するもので、専修大生田キャンパス10号館(僕の居室があるとこ…

6年前の学生との対談記事を発掘した

とあるきっかけがあって、過去メールを漁っていたところ、2010年に学生達が学部に関する本、通称「ネガク本」を作っていた際の原稿を見つけた。当時4年生だった坂本さん(NE19)と僕の対談を、当時2年生だった沢畠君(NE21)が原稿にまとめたもの。随分昔のよ…

卒業演習の中間発表

7/30に学部内で4年生卒業演習の発表会が行われました。上平研究室からも12名が発表しました。 毎年の指導はかなり大変ですが、学生達が自分なりの問いを立てて人前で発表できるようにすることは、学校教育課程の最後の年を担当する教員の使命でもありますの…

"包む"ことの2つの意味を知った

7/18にかわさきコンフィズリープロジェクトの発表会を開催しました.短い時間にかかわらず,学内外たくさんの方がご来場くださいました.皆様ありがとうございました.改めて感謝申し上げます. 写真は来場者の人気を集めた「夏奏」という作品(星野先生クラ…

かわさきコンフィズリー2016発表会のお知らせ

2016年度インタラクションデザイン基礎演習の応用課題(8週)「かわさきコンフィズリー プロジェクト」の発表会を行います。 本年度はオリジナルなギモーヴ(フランス風マシュマロ)を題材に、地域性をもった商品企画およびそのプロモーションウェブサイトを…

触れる情報をデザインできるか

インクルーシブデザインに取り組んでいる友人のNPOが「五感ミュージアム」というのを構想している.障害者でも健常者でも楽しめる五感を組み替えていくようなアトラクションや展示物がつくれないか,という話のようだ.「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が有…

"世の中は怖い"ところなのか

withnews.jp 数日前に大きな話題になった記事.グリーの人が炎上を防止するために講演してまわっているという話. スクリーンに東京・渋谷のスクランブル交差点の写真が映りました。真ん中で制服姿の少女が、学校名と携帯番号を書いたボードを掲げています。…

What is codesign?

What is Codesign? from Isabel Aagaard on Vimeo. 王立デザインスコーレのCoDesign専攻の学生による,CoDesignを解説するビデオ.できたてほやほやのものがすぐ見れるとはいい時代だ.

ACTANTにJoinしました

友人の南部さんが率いるサービスデザインのコンサルティング会社のパートナーになりました.大学での業務はそのまま続けますので,時間を割くことはなかなか難しいですが,並行して参加していきたいと考えています. actant.jp なんでまたいきなり,と僕を知…

デザインとは,誰がするもの? 

大学の父母組織向け冊子のコンテンツ「知的好奇心いろいろ」というシリーズで,専門分野についての紹介の依頼があって寄稿しました.冊子だとだれも読まない気もしますので,ここにも転載します. ____________ デザインとは,誰がするもの? Co…

改めて歴史から学ぶ

マット・リドレーの「繁栄―明日を切り拓くための人類10万年史」という本を読んでいて,興味深かったのでメモ.彼によると,人間がここまで繁栄した理由は,「分業」と「交換」によるという. 「交換が難しくなれば,人間は専門化を弱めるので人口が増加しな…

美術館を社会に開く試み:オープンミュージアムプロジェクト

縁あって、今年は研究室で川崎市岡本太郎美術館のアートプロジェクトに参加している。市民を巻き込んだアートのワークショップをやるにしても、美術館の中で制作して美術館の中で展示するのではなく、積極的に社会の中に出て行こう、というもの。 こういった…

かわさきコンフィズリープロジェクト

僕がチーフとして担当している2年生向けのIxD基礎演習は、多様なプログラムの履修者が130名近くいて、4クラスで同時展開するという教員も学生もヘビーな演習である。 この演習で、今年は製菓会社のブールミッシュさんとのコラボ企画を進めている。地域性を持…

社会人向けの「Xデザイン学校」がまもなく開校

お世話になっている山崎先生と浅野先生による社会人向けデザインスクール,Xデザイン学校が開校します.微力ながら僕もお手伝い予定です.御関心をお持ちの方,どうぞよろしくお願いします。もうすぐ説明会があるそうです. Xデザイン学校では、ユーザー体験…

謎のパワフル・タイポグラフィ

グラフィックデザインの授業スライドで、例年クリーニング屋の看板を集めて紹介しています。なぜかわかりませんが、クリーニング屋はあちこちで妙にどぎついタイポグラフィが独自進化していて、謎のパワーを放っているわけです。日本に帰ってきて、ますます…

価値観は変わっていく

ちょっとづつメモを残しておこう。 先日情報デザインフォーラムで喋ろうかとちょっとだけ迷ったネタなのだが、パパネックは1962年に、インドネシアの貧しい人々のためにラジオをデザインした。空き缶を再利用したもので、家畜の糞を乾燥させたものを燃やして…

【5/20(金)開催】Educe Cafe「北欧の創造性を支える学びのエコシステム ―幼稚園児との長い旅から―」

Educe Cafeにてトークの機会を頂きました。御関心をお持ちの方がいらっしゃいましたらぜひお越し下さい。 「北欧の創造性を支える学びのエコシステム ―幼稚園児との長い旅から―」 日時:2016年5月20日 18:00〜 場所:東京大学本郷キャンパス 情報学環・福武…

無事に戻りました

研究室の前の桜が満開です。 今週より日本に戻ってきて、到着翌日からさっそく仕事に復帰しています。たくさん得たインプットを活かせるように頑張りたいところです。 さて、このブログはどうするのかという問題ですが、しばし思案中です。新学期でかなり仕…

そして1年が過ぎて

さきほどアパートを引き払ってきた。今夜はホテルに宿泊し、翌早朝のフライトで日本に帰ることになる。本当にあっという間だったように思う。さて、1年もの時間を頂いて好きな場所で研究できる、という機会を頂き、ここに書いたこと/書いてないことを含めて…

【後編】ノンデザイナーは、いかにデザインに関わっていくか?

前編の続き。 今回は、デザインプロジェクトに参加するけれども、トラディショナルなデザインとはスキルセットが異なる専門職種をいくつかとりあげます。 1:デザインリサーチャー もしデザインファームで働くことを目指してる場合には、デザインプロセスの…

【前編】ノンデザイナーは、いかにデザインに関わっていくか?

ちょっと間が開いたが、ブログ読者からのお問い合わせに答えてみよう、の第2弾。質問者の方は大学では文系の学問を学んでいたそうで、社会人になってしばらく経ってからデザインを学びたいと考えておられるそう。そこで頂いた質問は、「いわゆる"デザイン"…

遠慮なんかしてちゃだめだ

僕がデンマークに来た1年前から気になっていたクリエイターに、ルネ・フィヨルドがいる。うちの近所にあるOrdrup Schoolや、LEGO PMD(レゴ本社)、マインドラボ(デンマーク政府のイノベーションラボ)などの斬新な空間をデザインした人である。 それと同時…

言葉を使わないストーリーテリング:ハンブルクのミニチュアワンダーランド

ハンブルクでの目的のひとつ、ミニチュアワンダーランド。ここを訪問した大人達がみな鼻息を荒くして「本当にすごい」「うん、マジですごい」と興奮した感想を語り合っているので、子ども達を連れて行くふりをして実は僕が楽しみにしていた。事前にネットで…

無事に退園しました

バタバタしていますが、なんとか家族全員風邪から回復して元気になりました。・・・といいたいところだが、月曜の夕方から上の子が急病になって最終日は朝一で病院にいくはめになった。なんとか診察終えて昼頃には行くことが出来て、ちゃんとみんなとお別れ…

引っ越し準備をしなければ、と思いつつ

この頃、急速に日が長くなっていくのを感じる。真冬なんてオフィスの窓から日の出をみたものだが、最近は朝食の時に既に明るくなった。 さて、残り20日を切ってそろそ荷物をまとめ始めなければ・・・、というタイミングでどっかから悪いウイルスもらってきて…

市民に開かれたアートスクールの制作環境:GODSBANEN

2月19日。デンマークで二番目に大きな街、オーフスを訪問した際に、GODSBANENに連れて行ってもらった。ここはオーフス市営の「カルチュラルプロダクションセンター」とのことで、クリエイティブ関連の場所がたくさん設置されている。GODSBANENは「アートとビ…

がん患者と未来の化学治療をCoDesignする試み

3月3日午後。王立デザインスコーレのCoDesign専攻の研究室公開を見に行ってきた。昨年のコソボの若者達とのプロジェクトも凄かったが、今年も凄い。今年のプロジェクトは、がん患者、そして医者達とコラボして未来の化学療法の姿をデザインするという挑戦…

ラーメン屋にて、Placeの問題を見出す

先日のこと、リビングラボのことを議論している最中にふと思い立ったので、夕方に話題の期間限定ラーメン店Hrímnir Ramenに行ってみた。コペンハーゲンでは、ラーメンブームが到達して今年になってから新規開店が相次いでいる。このラーメン屋はその中でも特…

廃棄物専門スーパーWeFoodでの顧客体験を考えた話

先週のこと、世界初の廃棄物専門スーパーマーケットwefoodが大学の近くにオープンした。いわゆる賞味期限間近のものを格安で仕入れるディスカウントストアとは違って、「廃棄物」扱いになった品物を提携先から寄付してもらって売る、という世界初の試みらし…

大陸を繋いだプロジェクト

2月23日(火)、arki_labのオフィスでミーティング。 デンマーク、オーストラリア、日本を繋いだプロジェクトの構想についてディスカッションする。予算とれるかの問題も大きいし、実現するかは未だ未知数だが、いっしょにやろうよ、と言ってもらえるのはあ…

銃撃テロから一年

コペンハーゲン市中央図書館の向かいにあるユダヤ礼拝堂にて。2月14日は、連続銃撃テロから一周した日。どのくらい関連があったのかはわからないけど、ここでも同日に銃撃事件があり、犯人が死亡している。たくさんの花が捧げられていた。 賑やかな通りもす…