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みえないものを、みる視点。

オンライン演習でのチェックイン/チェックアウト

前期授業が終わりに近づいている。強制的なオンライン授業、受ける側だけでなくする側も初めての経験ながら、なんとか無事に終了することができそうだ。オンラインではやはり限界があるなという感覚と、逆に効果的なこともあるなという感覚、いろんな気づき…

【ベネッセ連載】プログラミング「で」学ぶほうがいい

ベネッセの連載7月分。今回は編集部の要望でプログラミングに関する記事です。デザイン思考とつなげて解説してみました。 プログラミング学習は、上の子が小学校入りたての頃には自分の勉強も兼ねて自宅で定期的にやってましたが、だんだん抽象度が高まって…

「付箋を貼って進めていくアレ」は、ただ付箋を貼っているわけではない

先日、興味深いまとめ記事をみた。 グループで討論して付箋をペタペタ貼っていくようなワークは、現在広く行われているが、「はたしてあれは効果があるのか、最後に完成したものは写真映えはするが、終わったあとに何も得るものは無いし、 残るのは、みんな…

LT資料「語りと普及の中の相互作用」

日本デザイン学会情報デザイン部会のオンライントークセッションでかんたんなLTしました。資料を公開しておきます。

【ベネッセ連載】わたしたちの身体は、すわりっぱなしに耐えられない

みなさん、肩こりや腰痛に悩まされてませんか。私は肩こりがひどくて困っています。ベネッセでの連載、第二弾です。人間のからだは、座りっぱなしで生きられるようにできていないので、オンライン学習やリモートワークではもっと積極的に体のことを考えまし…

オンライン研究室の挑戦 / 作り手側の立場になってわかること。

オンライン授業について。先日書いた1,2年生の大規模演習の記事はわりと読んでいただけたようだが、今回は4年生の研究室のことを書いてみようと思う。ここ3年ほど7〜10名程度でちょうどいい人数から、本年度は13名の学生を引き受けることになり、久しぶりの…

ベネッセのメディアに寄稿しました

ベネッセ コーポレーション自社メディア「教育情報サイト」に、子供向けのオンライン学習についてのコラムを寄稿した。 benesse.jp そして、転載されてYahoo!ニュースにも掲載。ちょっと嬉しい。 headlines.yahoo.co.jp 内容は、本文内にある問いに対して、…

Discordで構築する(ネトゲより楽しい)オンライン協調学習環境のデザイン

5/11から大学のオンライン授業が始まった。ここまでいろんな実験や準備を重ねてきたので、「とうとうこの日が」となんだか感慨深い。全国の大学がオンライン授業実施に突入しており、それぞれでできることが模索されているのだけど、組織ごとにいろんな問題…

インタビューが掲載されました

そういえば、ひさしぶりにインタビューを2つ受けました。取材されたのは2月です。 1つめは、日本グラフィックコミュニケーションズ工業組合連合会という印刷会社の集まりが出している機関紙。2020年3月号のGCJパーソンズというコーナーに取り上げられました…

その後を追跡してみて、見えたもの。(フィールドミュージアム2019より)

今年もフィールドミュージアムのプロジェクトを終えることができた。12月中旬、コ・デザインワークショップの直前に、提携している小学校がインフルで学級閉鎖になり、あやうく中止になるところだったが、なんとかリスケして乗り切ることができた。(今思え…

「上平少年、デザインに目覚める」の巻

年末に実家に帰った時に、子供の頃のネタで大学でコントやったよという報告を母親と兄にしたら、さすがに40年も前のことなので、すっかり忘れているようだった。言われた方は覚えていても言ったほうはきれいに忘れる、というのはそんなものかもしれない。と…

2019年の終わりに

2019.9.5 札幌円山動物園にて・・・札幌市立大福田研/東海大富田研/専修大上平研合同ワークショップより ・ 今年も早かった・・・. 今年の空き時間は基本的に全部単著に捧げた。もう20万字も書いたので、この苦労が報われるといいのだけど、なにやら不穏な…

バウハウス映画祭「マックス・ビルー絶対的な視点」トークショー&コラム執筆

1)経緯 今年はバウハウスが設立されて100年ということで、世界各国でそれを記念したイベントが開催されている。日本でもバウハウス映画祭が企画され、「マックス・ビルー絶対的な視点」が上映作品の一つとしてチョイスされている。去年出会ったスイス人のエ…

デザインの学びからみた「デザイン人類学」の可能性

11月8日(土)、武蔵野美術大学デザインラウンジにて開催された、Xデザイン学校公開講座「エスノグラフィーとデザインを考える」にて登壇の機会をいただいた。社会人向けデザインスクールのXデザイン学校にはここ数年、あまり世の中で語られてないことについ…

デザインの国際会議、4D-Conferenceが大阪で開催

2019年10月21日から23日まで、大阪国際会議場にて国際会議4D-Conferenceが開催されます。欧州のデザイン研究者達が来日して濃い議論が行われる予定です。この会議をオーガナイズされている立命館大の八重樫文先生は研究の話題が合う数少ない研究者で、彼の使…

変化するメールのマナー

先日あった出来事。ある企業さんとのインターンの件で学生と夜にチャットツールでいろいろやりとりしていた時、その学生が夜のメールは失礼だと言い始めた。 メールは見れるときに見るものだし、自分自身夜に来たメールに不愉快さを感じたことがなかったので…

古い船をいま動かせるのは、古い水夫じゃないだろう

フィンランドにYrjö Sotamaa(ユルヨ・ソタマー)という人がいる。フィンランドの名門大学・アアルト大が生まれるきっかけを作った重要人物である。 4年前に訪問した際に書いたブログ記事より。 研究内容に加えて、なによりもコラボレーションを前提として作…

「情キャリでコントする」の巻 台本

3年生向けの情報キャリアデザインで「私のキャリア」についての講演を依頼されました。学内で知っている学生たちなので、ちょっと攻めたことに挑戦してみようと思って、学生や先生の協力を得てコント5連発をしてきました。5つめのコントの台本を公開しておき…

「49mm」という数字

au Design project 15周年を記念した展覧会「ケータイの形態学」展(2017年7月)が書籍にまとめられたそうだ。なんと、今は公式サイトで全文公開されている。 onlineshop.au.com 僕は丸の内のギャラリーまで展示を見に行ったのだけど(上の写真)、その時会…

プレイ・マターズの邦訳が出版!

ゲーム研究の第一人者、ミゲル・シカールによる「プレイ・マターズ」の邦訳が発売された。物、空間、人間、人間関係など多様な事柄が関わる「遊びの生態系」全体の観点から遊びをとらえていく壮大な思想書である。翻訳も非常に質が高いのでお勧め。そういえ…

現実の中での歴史

古いデザイン書を読んでいたら興味深かったのでメモ。 ____________ このような容易につくられるというすぐれたシンボルのもつ物質的属性をポスターに利用しようとしたのは、杉浦康平と粟津潔であった。彼らは原水爆禁止協議会から、その運動の…

アラスカで見た人形に、デザインの本質を見た気がした

Tea doll. Fairbanks, Alaska,USA 2009 _______ これは2010年の夏、私がアラスカのフェアバンクスに一ヶ月ほど研究で滞在した時、現地の人形コレクターの女性の家で見せてもらった人形です。一見して年季が入った手作りのもので、21世紀の今の私たちの目から…

2018年度FIELD MUSEUM PROJECTの成果冊子ができました

2018年度FIELD MUSEUM PROJECTの成果物である8つの作品を収録した冊子ができました。今年は多摩区の助成金が切れて、あやうく冊子を作れないところでしたが、これまでの活動実績を元に学部で特別に予算を認めて頂きました。発行部数は微々たるものですが、ち…

卒業式にて

久しぶりの投稿。年が開けてから連日単著の原稿や論文を書いてて、なかなかブログまで手が回らない日々だ。 さて、昨日は本年度の学生達の卒業式・学位記授与式。あわせてささやかな記念品を作った。コースターもアクリルのストラップも余っている素材でつく…

「さかのぼるみらい展」開催のお知らせ

2月20日から3日間、専修大サテライトキャンパスにて「さかのぼるみらい展」が開催されます。 この展示会は、専修大学上平研究室の塩濱さんが卒業演習として取り組んだ地域ブランディングの取り組みが元になって、地元市民のコミュニティとの交流の中で開催に…

単純な至福、新しい経験。

先月に読んだ見田宗介「現代社会はどこに向かうか」(2018)に、ハッとさせられたのでメモ。 人類は地球に住み、それは球という閉域である。その有限な環境下で繁栄している生物種として、生命曲線(個体数)は「ロジスティック曲線」を免れることはできない。…

2018年の終わりに

今年も早かった。カレンダー見返すと春先のことは遠い昔のようだ。本業の方では、今年は同僚の栗芝先生が戻ってきて一昨年度よりは余裕が出来た。その代わりに中等教育界隈の仕事がちょっと増えて、結局同じくらい忙しかった。今は単著を書いているのだけど…

100年前の当事者デザイン

先日開催されたPublic&Designという小さなコミュニティのmeetupでライトニングトークしたので、話題提供したスライドをアップした。 100年前の当時者デザイン from Takahito Kamihira 1919年に農民美術運動を始めた山本鼎について紹介したもの。農民美術、と…

映画「かぞくいろ」で、昔の記憶を蘇らせる

12/8、所用のついでに、近くのシネコンで映画「かぞくいろ」を見てきた。僕を知る人には、そんなヒューマンドラマ系の映画見る趣味あったっけ、と思われそうだ、この映画とはちょっとした接点があるのだ。 映画の概要は以下の通り。 地方のローカル線を舞台…

四半世紀の時間を超えた体験

生きていると、人生には時々思いがけないことが起こるものだ。 2ヶ月ほど前のこと、たまたま検索した先でMax Billのドキュメンタリー映画がスイスで作られていたことを知った。Max Billとは、スイス生まれの画家/彫刻家/デザイナー/建築家であり、バウハウス…