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みえないものを、みる視点。

笑いを教えるということ:お笑いコンビ・モクレンの講演より

6/13(火)のこと,若手お笑い芸人のモクレンのお二人をお招きして,1年生250人に対しての講演と,その後に学生と教員有志に対しての即興コメディのワークショップを実施した.モクレンのお二人とは先日グラグリッド社で行われたフォーラムシアターでの実験…

2020年以降,高校で情報デザインが必修へ

先日聞いて衝撃を受けた話. 2020年に改訂される予定の次期学習指導要領では,小学生からプログラミング的思考の学習が始まるということは割と知られているが.高校生への「情報」科目も大幅刷新される見通しだそう.2016年末に中央教育審議会が提出した「幼…

「公共のデザイン」についての重要な論文が公開

5月9日, クリスチャン・ベーソン(デンマークデザインセンターCEO)がコペンハーゲンビジネススクールに博士論文を提出して博士号を授与されたとのこと, Ready to go! pic.twitter.com/3OrB7OmSiO — Christian Bason (@christianbason) 2017年5月9日 クリス…

同じ方程式から生まれる,無限の解

先日,高校の先生とディスカッションした際に,初心者が何を学ぶべきかについてふりかえる機会があったので.僕が演習に取り入れている課題のことを書いてみようと思う.インタラクションデザインという基礎的な演習の初回「等量分割」という課題である.立…

学びの場を観察する

5月某日.研究室の学生達と,フィールドワークとして神奈川県立の某高校を訪問.高校1年生の情報の授業を見学し,担当のY先生とディスカッションした.高校の情報の授業と言えばOffice系のアプリケーションの操作程度という印象を持つ方も多いかも知れないが…

UIを模写してみてわかること

先日のこと,カードソーティングゲームを元にUIをつくる演習の回で,「模写」を取り入れてみた.経緯として,昨年度の同じ課題の際に,ペーパープロトのスケッチを描くあたりで手が止まってしまう学生が多くて,毎日いろんなアプリを使っているのにUIは本当…

「コロンブスの卵」的なテーマパーク

先日,妻が招待券をゲットしたので豊洲のキッザニアに行ってきた.平日の夕方ということもあって割と空いている.ここは子持ちでない限り来ないところなので,僕はオープンから10年経って初めて来る機会が出来たのだが,以前噂に聞いた通りに「よく出来てい…

面白がる姿勢に,人は動かされるのだ

慶応SFC石川初研究会の2016年度の活動記録,landwalk book2を頂いた.石川初さんといえば本業のランドスケープデザイナーとして活躍される一方で,その独特の視点で見過ごされがちな都市の楽しみ方を我々に教えてくれている偉大な人である.僕は2004年に開か…

視点万華鏡:対話における質問を考える機会

4月上旬,2年生のガイダンス後に,初回までの事前課題としてちょっとしたアイデアを試してみた.自分たちの対話の場で使う質問を考えてもらうというもの.Question Cardsってのは海外では割と普及していていろんなキットになっているが,日本ではあまり見な…

カードソーティングゲームを再公開しました

2013年に研究室でカードソーティングゲームをつくりました.以前のブログがマルウェアに感染して閉鎖したのでしばらく公開も止めていたのですが,再びここで公開しておきます. このキットは、犬カフェのサービスを企画するという題材の中で,素材として50枚…

雑草による花壇を見て考えた

子供といっしょに歩いて居る時、ナガミヒナゲシがあちこちに繁殖しまくっていることに二人で気がついて、"悪い植物"の話になった。 「このお花はなぜ悪いの?」という小1の素朴な質問に、善い奴・悪い奴を人間の都合で勝手に決めるのはなんだか思考停止な気…

他者によって自分を知る機会

先日、3年生のPBL科目の時に、同僚の望月先生が編み出した「鏡映的自己像ワークショップ」ってものをやってみた。チームが出来てしばらくしてそれぞれの様子が見えてきた今頃に、まず、それぞれ問いの視点を決めた上で(例えばA君はどのような個性として見え…

"メキシコの漁師"の家族は、あの日泳いでいた魚の味を知らない

のっけからしょうもないタイトルで申し訳ないが、"メキシコの漁師"のコピペをご存じだろうか。「人生の目的ってなんだっけ」ってことを語るときによく引き合いに出されるアレである。 メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。 メキシコ人の漁…

講演録が掲載

昨秋に上平が登壇した情報通信学会関西大会 「メディアのエコロジーとデザイン思考―参加型デザインから望ましい情報社会を構想する」の講演録が情報通信学会誌 Vol34 No.3-4に掲載されました。 kmhr.hatenablog.com

人間を探している

Diogenes: Jean-Léon Gérôme (1860) 古代ギリシア時代の哲学者ディオゲネスのことをふと思い出した。彼の奇妙な言動は不思議と僕を惹きつける。ディオゲネスは人々に「犬」と呼ばれた。実際に野良犬のような生活をおくり、大きな酒樽の中に住んでいたといわ…

手探りの中で交錯しあう経験

先日、グラグリッド社で即興劇のワークショップ実験が行われた。 経緯はこちら。Lab|glagrid :サービスデザインのプロトタイプツールとしての即興劇「フォーラムシアター」 尾形さんの記事にあるようにサービスデザインの方法として「即興コメディ」×「フォ…

省察的実践者の教育

多くの人が知る"リフレクション"という言葉の理論的背景となった,ドナルド・ショーンによる記念碑的名著,The Reflective Practitioner. 邦訳としては「専門家の知恵-反省的実践家は行為しながら考える」(2001)が知られているが,この本は部分訳だったの…

目的と手段の幸福な取り違え

春に頂いた本シリーズNo.2. 「市民参加の話し合いを考える」村田和代 編 (2017.4.3発売).共著者の福元和人さんからご恵投頂きました.ありがとうございます. 本書は,龍谷大学の地域公共人材・政策開発リサーチセンターの研究成果で,「話し合い学をつく…

ラーニングフルエイジングとは何か

新刊「ラーニングフルエイジングとは何か—超高齢化社会における学びの可能性」,編著者の森さんからご恵投いただきました.ありがとうございます. 本のコンセプトは, 死ぬまで学び続け成長する存在として高齢者を位置づけ、高齢者特有の学習課題に焦点を当…

ギブすることから始まる

3/26(日),調布のこども食堂に行ってきた.最近こども食堂が急速にあちこちで広がっていて関心をもっていたが,なかなか行く機会がなかった.場所は京王線布田駅近くの公民館のようなところ. 15時半頃に開始.こどもたちが徐々に集まり始める.雨ということ…

あたりまえのことを別次元にすること

妻がバルミューダのトースターを入手した.本当に話題ほどの価値が有るのか半信半疑だったが,実際に食べてみると・・・・たしかに素晴らしい.おかげで最近はすっかりトースト好きになってしまった. このトースターで焼くときには少量の水(5cc)を入れる…

発想のためのツールは,捉え方次第.

ちょっと気になる記事を読んだので,本人に読んでもらうために書いてみます. 東工大エンジニアリングデザインプロジェクトを指導されている角氏による,ブレストや親和図法(KJ法A型)ではいいアイデアが思い付かない,という記事. 私はいずれに対しても(…

人がメディアとなり,地域を語ること

3月の11,12日は縁あって,家族で静岡の小山町という山間の街に一泊二日で滞在してきた.町が主導する実験的なホームステイ企画で,それぞれ手を挙げた受け入れ家庭と滞在希望家庭をマッチングして街に滞在してみるという試みである.表向きには家族旅行だけ…

想像上の秩序

読書メモ. 「サピエンス全史ー文明の構造と人類の幸福ー」(上)第6章 神話による社会の拡大以下引用----------------------------b. 想像上の秩序は私たちの欲望を形づくるたいていの人は,自分たちの生活を支配している秩序が想像上のものであることを受…

【ワークショップ参加者募集】デザイン実験の場を構想するためのダイアログゲーム

昨年,デザイン実験の場を構想するための対話ゲームの試作版を作りました.欧州や北米で盛んなリビングラボの視点を取り入れ,専門家と参加者がゲーム的に楽しく対話しながら協働のデザインの場作りに必要なことを学習し,発想していくものです.ですが,ワ…

道具は人の気持ちを変える

学内にて。桃の花かと思って近付いたら、どうやら梅の花のよう。 GRをポケットに入れるようになったら、目に入る自然を観察するのがちょっと楽しくなってきた。 いいカメラを手に入れると散歩したくなる。人は道具によっても変わる。

手間暇とバランス

今日は終日学部内の会議とミーティング。同僚とランチしながら研究と教育のバランスをいかにとるかの話になった。業績をあげるためには時間確保は重要なポイントになるのでみんな考えるところがあるようだ。 昔聞いた、工学部の実験の話で印象に残ったことが…

個人的な知識はいかに管理できるのか

一昨年、コペンハーゲンビジネススクールで友人のlianaと議論したときに、「パーソナル・ナレッジ・マネジメント」という言葉を教えてもらった。個人情報(電話番号やパスワード)などではなくて、もうすこし経験則も入ったやり方やテクニックなどの実践的な…

地域アイデンティティ構築をソフト面から攻める街

機会があって、豊岡市(兵庫県)の企画である「親子運動あそび・コミュニケーション教育ワークショップ」に参加してきた。会場は都内で、市のプロモーション活動として位置づけられたものである。あの平田オリザ氏が直接ファシリテーションするということで…

カメラは軽いに限る

GR2はコンパクトなのが素晴らしい。 まだ試し撮り段階だけど、すごーい!たのしーい! ポケットに忍ばせられれば、また昔のように写真熱高まるかな。

コミュニティが生まれる前

(2008年2月19日の浅野先生, 横浜反町の焼肉屋にて) 先日、とある人から情報デザインフォーラムができる前のことを指摘されてびっくりしたので、ちょっと懐かしくなって過去の写真とメールをあさってみた。 ・はこだて未来大で開催された「はこせみ2005」に…

異なるパースペクティブから光をあてる

先日、下北の街中にて。この怪しい人達はどうやら小劇場の公演の宣伝のようだ。こういった舞台の中の虚構と現実空間を撹拌することが街の中で普通に起こっており、受容されているのは下北らしいといえば下北らしい。 演劇の持つパワーのひとつである「虚構(…

トークイベント「デザイン思考"以後"とクリエイティビティの行方」開催報告

2月24日(金)、東京ミッドタウン・インターナショナルリエゾンセンターにて「デザイン思考"以後"とクリエイティビティの行方」を開催した。プレミアムフライデー初日ながら、勉強熱心な方々約60名に集まって頂いて大変熱気のあるイベントとなった。 そもそ…

学内の古本市に行ってきた

22日のお昼休み。9号館のアトリウムで、古本市が開催されているというので行ってきた。定年退職される先生方の蔵書は、大変貴重なものも多いのに例年廃棄処分していたのだが、今年から、学生および一般の方々に無料で配布するという試みを始めたようだ。 こ…

かたちから入る方法

PBLの勉強会で写真を整理していたら、今年の2年生の演習の荷物棚の写真を見つけた。チームごとに割り振られた棚の前に貼ってあるポスターは、「チームフラッグ」と僕が勝手に呼んでいる簡単なワークによるものである。 チームが作られても最初のうちは学生…

子供向けプログラミング教育に思う

次期学習指導要領(2020年開始)では、小学校からプログラミング教育が必須化するそうで、僕の所属する情報学部でもいろんな方向から議論が活発に交わされている。早いなと思われるかも知れないが、先進国はどこもすでに積極的に進めていて日本はかなり対応…

あなたを将棋のコマで喩えると

最近、うちの6歳児が将棋を覚えたので時間があるときに対戦するようになった。もちろん覚えたてなのでまだ弱いのだけど、日に日に投了するまでの時間がかかるようになってきている。やばい。 さて、僕は子供の頃あそんだっきりで、あまり将棋のコマの意味を…

Xデザイン学校での講演:CoDesignApproachの今日的意味

2/18(土)、社会人向けデザインスクール、Xデザイン学校 @Yahoo!本社において、本年度担当しているパートのレクチャーをしてきた。山崎先生、浅野先生からのオーダーは、なんと「おまかせ」(!)。それを知った時の僕の気分はたとえて言うなら、ベテラン…

ソニービルの中にある傑作デザイン

3月末に取り壊される予定のソニービル。乗る度に思っていたのだけど、このエレベータのインタフェースは素晴らしかった。なんども試しに押してみたのだけど、「開ける」と「閉める」、特に中央を走る直線がそれぞれのメンタルモデルとぴったりフィットする。…

”人間は、コントロールへの情熱をもってこの世に生まれ、持ったままこの世から去っていく”

幸せはいつもちょっと先にあるー期待と妄想の心理学 ダニエル・ギルバート 早川書房 2007−−−−−−−−(引用)人間は、コントロールへの情熱をもってこの世に生まれ、持ったままこの世から去っていく。生まれてから去るまでのあいだにコントロールする能力を失う…

独裁者は民衆がつくりだす

ルポ トランプ王国―もう一つのアメリカを行く (岩波新書) 熱狂的なトランプ支持者はアメリカの都市部ではなく、地方都市にいる。どんな人々がトランプを支持しているのか、どんな期待を抱いているのかについて、統計からは見えてこないリアリティのある声が…

Duppy know who fi frighten

以前、ジャマイカ人から「Duppy know who fi frighten」という諺を教えてもらったことがある。日本語に訳すと、「幽霊は、誰が恐がりかを知っている」。 意味分かる?と聞かれたので、僕は一生懸命考えた。そして、「幽霊は信じてない人には見えなくて、怖が…

〈読書メモ〉良くしようとするのはやめたほうがいい

横浜コミュニティラボのMさんのfbで知った小冊子。この「良くしようとするのはやめたほうがいい」という、ギクリとさせられるタイトルだけで読みたくなって取り寄せてみた。我々は深く考えることもなく「よくする」という言葉を使いがちだ。内容は横浜寿町の…

デザインは死ぬか

かのブックディレクター・幅允孝氏による企画監修ということで楽しみにしていた「デザイン イズ デッド(?)」を読了。このタイトルには、やはりエンブレム問題が大きな影を落としていて、クエスチョンマークにはデザイン行為をシニカルに語るようになってしま…

ビール工場を見学する

2/12(日)、家族で生麦にあるキリンビールの工場見学に行ってきた。三ヶ月前に予約しなきゃ行けないという、なかなかプレミアムな体験である。 この日は工場は休みで、ラインもひっそり。でもこういったアングルでベルトコンベアのはり巡られた全景を見渡す…

〈読書メモ〉ナラティブ・アプローチ

パートナーとして関わっているACTANTは、ロンドン芸大セントマーチンズの大学院でNarrative Environmentsという先進的な専攻を修了したデザイナーが3人もいるという非常に珍しいメンバー構成であり、いろいろ話しを聞いているうちに僕の中にもナラティブへ…

〈読書メモ〉多層的な参加の構造

「ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門」フィルムアート社(2015)より。 原点の題名は、Education for Socially Engaged Art: A Materials and Techniques handbook (2011) 著者の多くの実践経験を元に、ソーシャリー・エンゲイジド・アートの光と影を…

2017年度Xデザイン学校がまもなく募集開始

社会人向けデザインスクール、Xデザイン学校の2017年度学生の応募受付が2/10から開始されます。2年目の今回は、ベーシックコースとアドバンスコースに分かれるそうです。 ■ベーシックコース(UXデザインを基本とした実践に役立つ基本スキルを身につける) …

ブログの方向性を再考する

最近拙ブログも読者が増えてきて、小さな話題にしてもらうことも増えてきた。とても有り難いことだし、わざわざ読みに来て下さっている方々の期待には応えたいと思う。そして、加藤研に触発されて毎日書こうと言っておきながら・・・・考えてみれば結構ブロ…

習慣を自然につくるには

先日、卒業研究発表会で子供の片付けをテーマにしている学生と話したあとに考えたこと。片付けは一時的に整頓して解決するようなものではなく、日々のルーチンとして「習慣」を作ることの意味が大きい。たとえば、収納する場所をつくること、その対応を覚え…